ユーマさんの農事録
[ユーマさんの農事録]

ミライを拓く。平成生まれ・ユーマの農事録 第11回

 

ユーマの農事録

 

こんにちは!ユーマです。2017年になって早くもひと月が過ぎ、2月になりました。毎日とても寒いですね、皆さんはいかがお過ごしですか。僕は先月、風邪を引いて蔵の仕事を二日も休んでしまいました。お酒の寒造りの時期に体調を崩してしまうとは、、健康であることのありがたみを改めて実感しました。休んでいる間仕事をフォローしてくれた先輩方に感謝です。風邪やインフルエンザに罹りやすい時期ですので、皆さんも体調を崩されないようご自愛ください。

 

低温でゆっくりと発酵させる大吟醸

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大吟醸の醪(もろみ)

季節が大寒に近づくと、蔵では大吟醸の仕込みと搾りが始まります。香り良く、味わいもすっきりとした繊細な大吟醸を造るためには、お酒を低温でゆっくりと発酵させることが必要です。低温で酵母の活動を適度に抑えながら発酵させることで、雑味のもととなる余計な成分が発生しにくくなるためです。しかし、だからといって冷やしすぎてしまうと酵母の活動が完全に停止してしまい、不完全なお酒になってしまいます。発酵の状態を常に気にしながら、酵母が活動できるギリギリの温度を維持し続けなければいけない、というところがとても難しい。大吟醸は蔵人泣かせのお酒です。

 

酒造りのクライマックス 大吟醸の搾り

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絞り布に醪を入れる作業。蔵人総出で大吟醸を絞ります

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圧搾機

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醪を入れた絞り布を手作業で積みます

難しい発酵が無事おわると、待ちに待った搾りのタイミングがやってきます。大吟醸の搾りは蔵人総出で手作業で行います。繊細なお酒を扱う繊細な作業なので、人の手で、チームプレーで速やかに行われていきます。醪を布に入れ、ひとつひとつ丁寧に圧搾機に積み上げます。圧力が偏ると醪の余計な雑味が搾られてしまうおそれがあるからです。最後まで気の抜けない作業が続きます。

 

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斗瓶(とびん)に滴る大吟醸

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圧搾機から搾られたお酒が滴り始めると、歓声があがり、蔵人の皆がほっとしたような表情になります。酒造りにおけるひとつのクライマックスです。

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蔵人で味を確かめます

 

この記事を書いた人

齋藤由馬さん

長野県上田市、鹿教湯温泉のほど近くでリンドウをメインとした花栽培と稲作に取り組む農家のせがれ齋藤由馬さん。
JA信州うえだ青年部の活動に励む一方で、冬は酒蔵で日本酒造り、夏はホップ栽培にも挑戦するチャレンジャーです。

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