新・信州暦 桜の季節から新緑へ移るとき

greenforestss.jpg中央アルプスの山開きは昨日でしたね。そして28日は新月。新しい月のサイクルがはじまります。5月の最初の日は「メイデー」ですが、この日はもともとは「大地と人の生産力を祝う古代の儀式」がもとになっています。まさに人間と大地の生産力の象徴として、次の月が満月に向かって旅をしているころ、田植も各地で本格化するでしょう。来週には誰もが待ち望むゴールデンウィークが到来します!

信州の桜前線が最後に到達する北アルプスの麓の桜も、おそらく今日か明日には開花となり、連休直前が見頃でしょうが、山桜はまだしばらく目を楽しませてくれるでしょう。善光寺平ではピンク色の桃の花が咲きはじめています。りんご園では花芽が出はじめていて、りんご農家は、これから連休にかけて花粉を取り出す解葯(かいやく)という作業に入ります。昆虫(マメコバチなど)の助けも借りながら、受粉作業に追われる日々が続きます。「長野県のおいしい食べ方」も来週は休刊になりますので、今回の新・信州暦は2週間分お届けします。

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GW突入の前日は雑節のひとつの八十八夜。雑節とは二十四節気以外で、季節の変化の目安とする特定の日の総称で、八十八夜はその名の通り立春から数えて88日目にあたります。古来より「春から夏に移る節目の日、夏への準備をする決まりの日、縁起のいい日」とされてきました。

春の早い地方ではこの日を境に霜のない安定した日になるとされ、農作業も本格化しますが、信州のような内陸の高地では、このころに急に温度が下がって霜が降ることがあるので注意が必要です。本州の南岸や日本海を低気圧が通過して、その低気圧が日本の東海上に進み、大陸の方から冷たい空気が入りこんで、移動性の高気圧が日本列島をすっぽりと覆って、ことのほか天気がよくなったときこそ、遅霜に注意です。成長の第1ステージにある新芽にとって、遅霜は大きなダメージを与えかねません。農だけでなく家庭の菜園でも、植物の管理注意を払わなくてはならないでしょう。

連休後半の5月6日土曜日は、二十四節気でいう「立夏(りっか)」。暦のうえではこの日から夏で、いよいよ信州が最も美しくなる緑の季節が到来します。天気のよい日中には、家中の窓や戸を開け放ち、さまざまな花や木々の新緑の香りの漂うそよ風で家の中をみたしてあげたくなります。また外に出て空の雲を眺めたり、遠くの山を見つめていたくなるのもこのころです。

本格的に新緑を楽しみながら自分のなかに生気を取り戻したいときには、森歩きがいいでしょう。いわゆる「癒しの森」とされる森林浴を楽しめるそのための基地が長野県の各地にあります。詳しくは国土緑化推進機構の「森林セラピーポータル」でチェックしてみてください。

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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