りんごや桃の花の見頃も過ぎ、各地の農家では花摘みがおこなわれています。信州が一面緑色に塗りつくされて、太陽がまぶしくなる季節です。長野県各地の気象観測データを調べてみると、過去30年間で月ごとの日照時間が最も長いのが5月で、約207時間でした。その他の月の日照時間が200時間を越すことがまずありませんから、5月の信州がいかに太陽に恵まれているかおわかりになると思います。長野県の日照時間が他に比べて長いのは、海から離れている内陸性の気候のために空気が清浄で雲ができにくいからだとか。さて満月も過ぎて、今週は二十四節気のひとつ「小満(しょうまん)」が21日にやってきます。暦便覧に「草木枝葉繁る」とあるように、太陽の恵みをたくさん浴びて陽気もよくなり、草木などの生物が日々生長して生い茂るころです。晴れているときには戸外に出て、太陽をじゅうぶんに味わいましょう。
●信州ではまさしく今が田植もたけなわなのですが、千曲川の流れる上田盆地などのような古くから麦との二毛作をしているところでは、麦の収穫のあとに田植えになるので、田植えが6月中旬になります。南信の天竜村や南信濃村では茶摘みもおこなわれています。そういえば天竜村鶯巣地区では、今週末の20日から「梅まつり」がはじまりますが、今年は冬の寒さで生育は遅め。それでも粒の数は例年並みで、新緑の自然の中で31日まで梅の収穫を体験して楽しめますよ。
長野県の気候 長野地方気象台のウェブサイトより
こちらは 2006.05.16 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
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