そのカフェは、信州伊那谷ののどかな山村で営業しています。名前は「base camp COFFEE (ベース・キャンプ・コーヒー)」。美しい村を探検するベース・キャンプとして、おすすめのカフェなのです。
「おばあちゃんとアイスクリームを買いに来た場所」
中川村は、県南部、伊那谷の中央に位置し、「日本で最も美しい村」連合にも加盟しています。村のシンボルである陣馬形山(じんばがたやま)からは、南アルプス・中央アルプスが、360度の眺望で楽しめます。ベース・キャンプ・コーヒーのある場所、美里交差点は、この陣馬形山の登山者用駐車場となっています。
カフェは、かつてJAの生活店舗だったものを、店主さんご夫婦がコツコツとリノベートしました。ご主人の祖父母が中川村で農業を営んでいたことから「子供の頃、おばあちゃんとアイスクリームを買いに来た場所です」と笑いながら教えてくれました。「農的なくらしに憧れがありました」と話すご主人が北海道でのサラリーマン生活を止め、札幌出身の奥様とともに、中川村に移住して、半農半カフェの生活を始めたそうです。
お店の看板は大きな黒板になっていて、メッセージが書かれています。この日は「秋だもんカロリーなんて気にしない」と書かれていました。看板の下には、果樹園などで使う三脚が置かれています。メッセージを考えながら、三脚に乗っている様子を想像するだけで笑ってしまいます。
カフェは、かつての店舗というだけに、前面が大きな窓になっていて解放感があり、白を基調にシンプルで清潔感のある内装に仕上がっています。厳選された物とセンスの光るインテリアに囲まれ、幸せな気持ちになる空間です。
豊かな村の暮らしを垣間みる
おいしいものとすてきなもの
珈琲豆は、北海道にいたつながりで徳光珈琲から取り寄せています。有機JAS認定の珈琲豆を使用したベース・キャンプ・コーヒーのオリジナルブレンドの他、月替わりの「今月の珈琲」を楽しめます。珈琲豆の販売もしていますので、気に入ったらお土産にどうぞ。
フードメニューは、無農薬栽培の自家菜園野菜がたっぷり入った日替わりカレーで、この日はチキンスープカレーでした。スパイシーなカレーが熱々の鉄皿で出され、辛さも4段階から選ぶことができます。ご飯はもちろん自家栽培の新米で、とても美味しいランチでした。
スイーツも手作り。この日はカボチャのスコーン、紅玉のマフィンが美味しそうに焼けていました。『お店の前の庭にてお猿さんから死守したカボチャで焼きました』とメニューに書かれていて、なかなかユーモア溢れるお店です。そのほか、エスプレッソをかけた大人のアイスクリーム「アフォガード」や、フルーツがトッピングされた小さなパフェなどがあります。
ベース・キャンプ・コーヒーをオープンさせて1年半。村の生活を楽しんでいる素敵なご夫婦の営む手づくりカフェに、陣馬形山のトレッキングも兼ねて、出かけてみてはいかがでしょうか。近くには、アンフォルメル中川村美術館もあり、相互割引の提携をしています。
- 長野県上伊那郡中川村大草2145-3
- TEL 090-9747-1645
- 営業時間 11:00〜17:00
- 定休日 金曜