のんびり信州、この宿、この食材 #3

信州別所温泉・観音様となりの宿 かしわや本店(上田市別所温泉)

kashiwaya2.gif信州最古といわれる温泉が、長野県東部の上田市にある別所温泉です。薬効があることで広く知られた温泉で、昔は七苦里湯とか美人の湯などとも呼ばれていました。今回おじゃました「かしわや本店」さんは、その「信州の鎌倉」ともいわれる別所温泉で、かれこれ100年を超える歴史をもつ宿で、別所温泉のシンボルで、厄よけの観音さまが御座るあの「北向観音堂」のすぐ隣にあります。館主の山内静治さんに「食」へのこだわりや「地産地消」への思いをうかがいました。

旬を味わうメニューは月替わり

かえる空豆ホームページでも見ることができるが「かしわや本店」のメニューは旬を取り入れて毎月変わる。館主である山内さんは日ごろから板前さんに「旬の先取りはいらない」と言っているという。とにかく今、一番良く取れる旬のものを出すのが一番だという考えだ。例えば6月のメニューに登場するかえる空豆(写真)も、旬を感じさせる見た目にも楽しい料理。空豆をかえるに見立て、ハスの葉を乗せて、梅雨の時期に雨宿りをしている様子を表現している。また、焼き物やお造りなどは複数のメニューを用意して、宿泊客が好きなものを選べるようになっており、顧客本位の館主の思いが伝わってくる。

地産地消への深い思い

山内さんが板前さんにもうひとつ日ごろから話していることは「地元のものをいかに多く使えるか常に考えて欲しい」ということ。地元JA信州うえだの直売所で取れたて農産物を調達し、夏場には新鮮なトマトやキュウリを朝食に並べている。「地元でとれた野菜だといってお出しすると皆さんとても喜んでくれます」と山内さんはうれしそう。また、アクが少ないという別所のウドも出し、喜ばれているそうだ。現在は、地元産のリンゴを使ったリンゴジュースの提供に向けた取り組みを進めており、「この取り組みを別所温泉の旅館全体のものにしたい」と山内さんは考えている。

個室露天風呂でゆったり

個室露天風呂「かしわや本店」に泊まる楽しみは食事だけではない。最大の喜びは当然ながら温泉そのもので、「かしわや本店」には個室露天風呂付きの部屋も備えてあり、とにかくじっくり、ゆったり、のんびりと、心ゆくまで信州でも有数の温泉地「別所」の湯を堪能することができる。当然、大浴場から、貸し切りの露天風呂まで、好みにあわせた温泉がある。大師湯、石湯、大湯などの外湯もふくめて、温泉については「言うことなし」の体験ができることまちがいない。

理想は高級居酒屋

山内さんはこれからの「食」について「地元で取れたもので、減農薬や無農薬など、より安全で安心な食材をどのようにして調達し、どのように調理してお客様に出していくかを検討している」と話してくれた。理想の食事の提供スタイルのイメージは高級居酒屋だといい「お客様が本当に食べたいものだけをメニューから選んで食べてもらう仕組みが作れれば」と続けた。これが出来れば「食べ残しが減らせるのではないかと思う」とも。今後ますます地産地消を進めていきたいという山内さんである。

上質な湯と上質な料理で、信州にどっぷり浸かる休日を過ごしてみませんか?


■信州別所温泉・観音様となりの宿 かしわや本店
かしわや本店
〒386-1431 長野県上田市別所温泉
TEL 0268-38-3011
E-メール  info@kashiwayahonten.com
信州別所温泉・観音様となりの宿 かしわや本店 ホームページ

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