日本の正月の風習のひとつに、「七福神巡り」があります。七福神を参拝することには、不老長寿、商売繁盛、五穀豊穣、家内安全など、所願成就のご利益があるとされています。
新年を迎えるにあたり、福を求めて飯山市の「いいやま七福神巡り」に行ってきました。
風情ある寺が並ぶ「寺の町」
長野県の最北部に位置する飯山市は、飯山城址を中心とした城下町で、お寺が20余りあることから「寺の町」としても知られています。そのお寺に七福神が安置されています。
「七福神巡り」では、お寺を巡ってご朱印を集め"いいやま七福神色紙"を完成することができます。
まず、飯山駅の信越自然協飯山駅観光案内所でご朱印を集める色紙(600円)を購入し、まちなかガイドマップをいただきました。
七福神を巡るお寺は、愛宕町雁木通り(通称仏壇通り)に添うようにあり、参拝の順序も決まりはなく、徒歩でも巡りやすいコースとなっています。ただ、ご朱印については、受付時間があるのでご注意を。
旅の思い出に。七福神の色紙を完成させよう!
今回は、編集部員マロンが巡った順番で掲載します。では出発〜!
一番目 中恩寺(浄土宗)
木立に包まれた本堂、破風の見事な庫裡。飯山藩主・松平、本多両氏の菩提寺。
「布袋尊」清廉度量
中国梁の頃の禅僧で布袋和尚と言い、また弥勒の化身とも言われています。
宝の入った大きな袋を背負い、人々に金銀財宝を与える福徳の神として信仰されています。
二番目 明昌寺(曹洞宗)
大聖寺末寺。城山公園内にあった東本願寺系の説教所(お田屋)を解体し、それを主体に本堂が再建されました。
「寿老人」延命長寿
延命長寿を授ける神。玄鹿を従え、人間の寿命を司る書き物を巻き付けた杖を持つ姿で示されています。
飯山仏壇 (c)一般社団法人信州いいやま観光局
ここでちょっと休憩
中恩寺から光蓮寺への遊歩道を行くと、光連寺の隣に寺巡りお休み処奥信濃があります。そこには、「純金極楽トイレ」なるものが存在するようです。というものも、冬期間は閉まっていて見られなかったのです。飯山は昔から信仰が厚い土地柄で、全国有数の仏壇の産地。伝統的工芸品である「飯山仏壇」の職人さんが手がけたトイレは、一面金箔が貼ってあるとか!? 春になったら、ぜひ見に行こう!
三番目 常福寺(曹洞宗)
飯山藩主、佐久間備前守が、城下町経営のために市内小境から寺領を与えて移転したといわれる。
「大黒天」福徳富貴
インドのシヴァ神と日本の大国主命の神仏習合の農業神。頭に頭巾、体に狩衣をまとい、左肩に袋、右手に福槌、米俵の上に立ち、福耳といわれる大きな耳が特徴。
四番目 本光寺(日蓮宗)
岩井備中守信能が、飯山城を築いたとき、居城山口城にあった七面大明神を飯山に遷座したのが始まり。
「弁財(才)天」芸道富有
財産をもたらす神で、略して弁天とも呼ばれています。七福神の中の紅一点の女神。
へびを使者とし、白蛇を飾った宝冠をいただき、その姿の多くは琵琶を持った美しい姿です。
五番目 大聖寺(曹洞宗)
飯山藩主・堀、佐久間両氏の菩提寺。木曽義仲の臣、今井兼平の子孫の創立。
「毘沙門天」勇気授福
仏教四天王の一仏で多聞天とも言われ、智恵と勇気の守り神。七福神の中でただ一人、甲冑に身を包み厳しい顔をし、右手に槍、左手に宝塔を持っています。
六番目 英岩寺(曹洞宗)
初代飯山城主・泉重信の菩提寺。飯山で最古の寺。
「福禄寿」人望福徳
福禄人とも言い、幸福と封禄、長寿を兼ね備える中国の福神です。頭が長く、左手に宝珠、右手に巻物をくくりつけた杖を持ち、豊かな白髭をたくわえた、背の低い老人の姿をしています。
七番目 飯笠山神社(有尾八幡神社)
鎌倉の鶴岡八幡宮より城山に勧請されたといわれており、この地方最古の社として尊崇されている。飯山城の守護神として歴代城主から手厚く尊敬された。
「恵比寿大神」愛敬富財
大国主命の御子と伝えられていて、「大漁追福」「商売繁盛」「五穀豊穣」をもたらす、漁業や商業や農業の神様。風折帽子に狩衣、左脇に大鯛を抱え、右手に釣竿を持つ姿は馴染み深い。
徒歩でゆっくりと参拝し、休憩しても2時間ほどでした。
完成した色紙は、額に入れて飾ります。福が来ますように。
完成!いいやま七福神色紙
■問合せ
飯山商工会議所
TEL 0269-62-2162(受付8:30〜17:30)