おいしい信州味噌が恋しくないですか

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いいじゃん!探検隊 特別調査 FILE

2006年もいよいよスタート! 長野県は暮れから雪が降り積もり、新年になっても辺り一面、雪・雪・雪なんです。新年早々から雪掻きではじまり、日ごろ使っていない筋肉を動かすものだから、筋肉痛にはなるし、雪道が凍ってしまう朝晩なんて転ばないように緊張して歩くせいで肩は凝るはで、もう雪国は大変な毎日なんです。でもそれにしても今年は寒い! こんな寒い日は、せめて温かい食べ物を食べましょう♪ 温かいスープなんていいですよね〜。でも日本人だったらやっぱり「味噌汁」を飲まなくちゃ。そういえば、ここ最近は日本食ブームを反映してか、2005年の味噌やしょう油の輸出数量・金額が過去最高を記録したそうです。で、当然、お味噌といえば、長野県。「信州味噌」が黙っちゃいません。

日本のみならず、お味噌が世界で愛されているとくれば、ここは年明け2006年の第一弾【いいじゃん!探検隊員調査FILE】で初登場!の加工品担当を命ぜられた<いいじゃん!探検隊員3号>が、お味噌について徹底調査をしてまいりました。(^^)v

国際化した味噌の話
一昔前の海外旅行といったら、必ず日本食をスーツケースに忍ばせていったもの。調味料のしょう油や味噌は代表的なアイテム。しかし、もう今ではほとんどの国で日本食が気軽に食べられる時代とあいなりました。

misoshiru.jpg日本農業新聞の今年の1月4日の記事にとっても興味深い記事が掲載されていたんです。2005年の1月から11月までに全国の港から輸出された数量は、味噌が6983トンなんだって。気になる味噌の輸出先は48カ国にもなり、主な輸出国はアメリカ、韓国、カナダ、台湾など。でも実際、このとてつもない数字ってどのくらいの量なのか分かりにくい。しかーし、さすが日本農業新聞! ちゃんと分かりやすく載っておりました! この6983トンを一杯のお味噌汁に例えて、一杯の味噌汁に約15gのお味噌を使うと想定して換算してみると、ナ・ナ・なんと約4億6600万杯分に相当するんだって!! びっくりだよ、これは。

こんなに多くの味噌が輸出される背景には、やっぱり日本食ブームや味噌が健康食品として注目されている他に、在留邦人数の増加も理由の一つになっているそうです。

みんなの信州味噌学
『信州味噌』とは、長野県の味噌蔵で生産されている味噌の総称で、米麹、大豆、塩を原料につくる米味噌が大半を占めています。特徴は山吹色で、やや酸味はありますが、ほとんどクセがなく、どんなお料理にも使いやすいところ。そこが『信州味噌』の人気の秘密みたいです。

信州味噌の歴史は古く、鎌倉時代に信濃国筑摩郡(現在の松本市)出身の法燈国師「覚心和尚」が宋からみその製法を習い、帰国後布教のかたわらみその製法も広めたとされています。戦国時代に武田信玄が行軍用(兵糧)として造らせた「川中島溜まり」以来、信濃国に味噌造りが普及したそうです。

『信州味噌』は、関東大震災のときに信州からの救援物資として送られ、その『信州味噌』が格別な好評を得ました。その後、昭和初期の経済恐慌の時代、諏訪地方の製糸工業が閉鎖するなか、自家用味噌造りの技術を生かし工場建物を利用しての味噌生産がはじまり、昭和30年には団体商標「信州味噌」が登録許可となり、全国的に『信州味噌』の名が知れ渡ったのです。

それから何十年もの月日をかけて、味噌に携わる方々の弛まぬ努力と研究のおかげで、現在では「信州味噌」の出荷数量は年間19万トンを超えて全国一位! シェアは35%にも達しています。

arrow2.gif 資料サイト:長野県味噌工業協同組合連合会

御天領味噌はいかが
nakano_miso.jpgそこで、全国各地にいろんな味噌がありますが、たくさんの方に愛される『信州味噌』を味わっていただけるように、【JAタウン 全農長野「僕らはおいしい応援団」】でも購入できるようになっているのです。現在販売中の「JA中野市」の『御天領みそ』は、国産大豆、国産米仕込みのお味噌。加温はせず自然温度で天然熟成した甘口タイプです。これがきのこ汁にはピッタリなのですよ。

スローな味噌作りに挑戦
さてさて、なんだか最近、お料理に使う食材までも作って、その工程を楽しむ「手造り料理」が女性はもちろんのこと、サラリーマンの男性の間でブームになっているらしい(!?)。

例えば、手打ちそば、手打ちうどんなど、麺まで生地から作ってしまう本格手造り料理を休日の趣味としているお父さんが増えたとか? そんな手造りチャレンジもののなかで、今密かな人気を集めているのが「手造り味噌」なんだって!ヽ(^o^)丿

「手造り味噌」は、手打ちそばなどの手造りものとは違って、今作ったからと言って何時間後に直ぐ食べられるってわけじゃない。冬場の仕込みであれば、6ヶ月から1年、夏場だったら3ヶ月から6ヶ月後にやっと食べられる、まさにスローな食材の極地、手間暇かけた長期間の「手造り」の醍醐味が味わえるのが「手造り味噌」の人気の秘密のようです。

miso3.jpg1年の中で一番味噌造りに適しているのが、なんとGOODタイミングな1月から2月に行う寒仕込み。理由は、ちょうど、お味噌の食べごろ時期が秋口の10月から11月になるからなんです。冬場に仕込んだお味噌がゆっくりと夏場の気温が上がる季節へと移り変わっていく過程で発酵し熟成され、涼しくなる秋ごろに上手い具合にお味噌が出来上がる・・・・納得でしょ!

微妙な材料の合わせ加減や、仕込み環境の違いなどから、作り手によって味はさまざま。本当に市販のお味噌とはまた違った美味しさの「オリジナル味噌」が作れるとなれば、ちょっとチャレンジしたくなりますよね〜♪「お味噌」って、どうやって作るのか、ちゃんと調べてまいりましたよ。作り方はそんなに難しくありません。初心者でも大丈夫ですので、あなたもぜひ挑戦してみては! 作るなら、今が仕込み時だよ!

※本記事中に掲載している「味噌造りスナップ写真」は、【JAタウン 全農長野「僕らはおいしい応援団」】にも出店されている『田舎の親戚』で行われた「味噌造り講習会」の様子です。リンゴ畑の真ん中で、年間を通じていろんな行事を開催いたしますので、興味のある方はぜひお問い合わせください。
なお、今年の『味噌造り講習会』の日程は3月下旬〜4月上旬の予定だそうです。

手造り味噌の作り方研究

材料:◎大豆1kg
   ◎米こうじ1kg(大豆と麹は同量のほうが上手くいくそうです)
   ◎塩420g(この分量だと出来上がりは約4kgです)

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  • 大豆は前日に洗い、水に浸しておく。
  • 大豆を柔らかくなるまで煮る(指でつぶれるくらいが目安)。ザルに上げる時に、煮汁を1カップほど取っておく。
  • 豆つぶし用の機械(一般家庭ではフードプロセッサー、すりこぎなど)で大豆をつぶし、米こうじと塩をよく混ぜ合わせたところへ、つぶした大豆を入れてよく混ぜ合わせます。
  • このときに、少し硬いようでしたら先ほどの煮汁を足して混ぜ合わせる。決して柔らかくなりすぎないように!!

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  • 混ぜ合わせたものを、大きめのおにぎり状にする(これを「味噌玉」といいます)。
  • この「味噌玉」を桶に、すき間ができないようたたきつけて、きっちりと詰め込む。
  • しっかり蓋をして、重石を置き、そのまま一年ほど寝かせる。(但し、仕込み季節によって寝かせる期間は異なります)

どうです?意外と簡単でしょ♪ 今年はぜひ我が家のオリジナル味噌を秋に味わってみるっていうのも素敵ですよね〜♪(*^_^*)

もう少し簡単な味噌作り
そこで<探検隊員3号>は、あらゆる状況を想定して、なんとか多くの皆さんに『手造り味噌』を味わっていただけるようにさらに調べてまいりました♪

まずはパターンその1:「全て手造り・・・っていうのは、材料の用意や下ごしらえが大変そう。でもお味噌を仕込むところだけはやってみたい!」って方もいるんじゃないですか? 「発酵・醸造」の楽しみってありますものね。shikomi_miso.jpg実は、こんな方にピッタリの、後は樽に入れて「仕込む」だけの『仕込み味噌』がAコープから販売中です。

『エーコープ仕込みそ』とは、大豆を煮て麹と塩を混ぜ合わせる手間を省き、ダンボールのままで発酵成熟するタイプや、樽に移し替えるだけで、秋口にはおいしい天然醸造みそが出来上がるように造られているそうです。もちろん、遺伝子組み換え大豆は使用しておらず、無添加・天然醸造の国産大豆と国産米使用ですから、安心ですね。お味噌の種類も幾つかありますので、お好みのタイプを選べるのも嬉しいですね。

『エーコープ仕込みそ』の商品についてのお問い合わせは、長野県内の方はお近くのJA、県外の方はメールでの問い合わせ受付のみとなりますのでご了承ください。なお、こちらの商品は3月までの限定商品です。

furusato_mama.jpg次にパターンその2:「とても忙しくて、自分ではお味噌が作れない! でも手造り味噌を味わいたい!」って方にはこちらがお勧めかな。同じ工程で地域のお母さん方が集まって作ったほんとうの「手造り味噌」が【JAタウン 全農長野「僕らはおいしい応援団」】「つがね農園」で購入できます。furusato2.jpg旧・豊田村(現在は合併して中野市になりました)の農家のお母さんたちの手造り味噌『ふるさと』は、地場産の大豆を使い、糀はコシヒカリで作り、すべて 手作りのお味噌です。 甘すぎず、辛すぎずの米糀8割、 塩分12%のおいしい信州味噌です。農家のお母さんたちが作った自信作です。一度、めしあがってみてください。好評販売中です。

かくいうわたしも調査FILEを執筆中、『手造り味噌』の工程を何度も読み返したり、書き直したりしているうちに、完全に作り方をマスターしたもよう。「これは、自分で作ってみる価値アリじゃない?」とばかりに、今月中には材料を調達して早速チャレンジしてみようと思っているところで〜す!!

どんなお味噌が作れるのか、想像するだけでワクワクしてきた<いいじゃん!探検隊員3号>の報告でした(*^^)v

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