この冬注目☆ボリューミーでふわふわの花「ストック」

ストック

存在感のある先端が特徴で、この冬注目の花「ストック」ってご存知ですか?
「見たことはあるけど名前までは・・・」と言う方も多いのでは?
と言うわけで、12月中旬の上田市、ストックの最盛期を迎えたビニールハウスにお邪魔しました♪

ふわふわレースに甘いクリームの香り
ボリューミーな花が魅力のストック

晴天率が高く、年平均降水量が900mmと全国有数の少雨乾燥地帯である上田市は、取材当日もピッカピカのお天気♪ 早速、生産者の木村俊行さんのハウスへ。すると、あれれ~、ハウスの前で誰かが手を振ってます。そうっ、上田と言えば「真田丸」人気沸騰中の今、こちらも注目度No.1の「真田のぼるくん」のお出迎えです。

ストック

真田幸村をイメージしたJA信州うえだのオリジナルキャラクター。
鹿角兜・赤備えの鎧を纏い、地域の農産物をPR

ハウス内では、ストックの収穫真っ最中。綿菓子にも似た真白な花をつけ、胸ほどの高さがあります。近づいて良く見ると、どこか懐かしい花穂。ぶりりっとしたボリューミーな花びら・・・(あっ、これって小さい頃、お遊戯会や運動会でティッシュで作った造花に似ているかも・・・と心の中でつぶやく編集部員)。
この日は暖かかったため、ビニールを開けて外気を入れながらの作業だったので、そう強い香りは感じませんでしたが、豊かな香りを持つ南ヨーロッパ原産の花です。

ストック

ハウスの中で収穫を待つ蕾

収穫作業は予想外に豪快なのでした

ストック

生産者の木村俊行さん

収穫は、予想外に豪快!! 太い茎をおもむろに両手でつかんで、根っこごとぶちぶちぶちっと引き抜くんです。意外と簡単に抜くことができ、ちょっと楽しい作業です☆ そして花を傷めないよう、ネットの上にそっと置いていきます。

ストック

収穫されたストックはネットで優しく運搬

栽培のポイントは、ふたつ。

①温度管理
温度をあまり高くしないこと。寒さに強い特徴を持つため、概ね3~15℃程度に保つ(上田地域では12月の温度が最適)。成長途中で高すぎると 花の先(茎)が伸びてしまい、花穂の間が空いてしまって見た目が良くない。先端に花が集まるように育てることが大事。

②水分調整
多すぎず、少なすぎず。タイミングを見てこまめに調節することが大事。
少雨地帯の上田市だが、千曲川、依田川やダム、また先人の築いた農業用水やため池も多く、農業地帯への水の安定供給が可能。

しっかり水揚げ。日持ちするのも人気のヒミツ

続いて、出荷作業場へ。ネットでこれまたそっと大切に運び、作業台で根切り→葉削ぎ→サイズ調整→水揚げ→箱詰めの順で作業します。

ストック

根切り

ストック

下葉を落とす(葉削ぎ)

さて、根切りの前に木村さんからクイズです!

木村さん:「ストックの茎から、ある野菜の匂いがします。何の野菜でしょうか?」

まちゃ:「見た目はブロッコリーに似ているけど・・・」くんくん「あっ大根ですか?」

木村さん:「正解! アブラナ科であるストックは大根と同じような匂いなんだよ」

根切り作業の際には、大根おろしの香りが広がる作業場なのでした。

ストック

お手製の定規で草丈の長さを揃えカット

ストック

10本一束でまとめる

出荷時は、花を傷めないよう細心の注意を払うことはもちろん、花穂サイズや丈の長さ、茎の太さ、はたまた曲りや虫の有無等により、規格や優・秀・良といった等級に厳選されます。それを10本一束にして、フラワーキャップと呼ばれる花穂をガードする袋をかけ、水揚げをしっかり6時間! その後、箱詰めとなりますが、この時も緩衝材と紐で揺れを防ぎ、花の状態を保つために立てて固定し、出荷となります。

ストック

フラワーキャップ

ストック

立てて箱詰め・出荷

ストックは、茎が太く吸水力も強いので日持ちする点も人気のひとつ。JA信州うえだ経由で主に大阪方面へ出荷されます。また、地元直売所(愛彩館・マルシェ国分など)でも販売しています。

ストック

ボリューム満点の花穂

※掲載が遅く申し訳ございませんが、今シーズン(2015年12月)は、既に販売を終了いたしました。信州上田の冬の花として「ストック」をストックして(覚えて)おいてくださいね。来年をどうぞお楽しみに♪

生産現場ならでは!編集部員もおもわず「へぇ~!!」

ストック

一重の可憐清楚なストック

主に八重花の多いストックですが、同じハウスで同じ列の中に一重の花も発見! 華やかな八重の隣りで、別の花のように清楚にたたずむ一重に惹かれた編集部員。これって一体どうして? JA信州うえだ塩田営農センターの富岡さんに教えていただきました。
「これは、花の受粉により種子ができる時に、八重の性質と一重の性質が両方混じってできるからなんです。あえてイケメンに例えると、一重まぶたの人と二重まぶたの人がいるようなものなんです。好みも人それぞれ(笑)。今、市場では八重が主流ですが、直売所などでは一重も人気なんですよ」

ちなみに、白いストックの花言葉は「おもいやり」。他にも「愛の絆」などがあり、ブライダル用としても人気だそう♪ 花色も白以外にピンクや紫、オレンジに黄色など豊富で、どんな花との組み合せもバッチリですよ。

ストック

ストック(アイアンホワイト)の花束

■関連リンク
JA信州うえだ

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

この記事を書いた人

まちゃ

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