長野県産ワインの違いをお教えします

0510wain.jpg四方を山に囲まれている信州。今年は台風の風の影響も少なく、平穏な秋を迎えました。ぶどうは全体的に順調で、品質いいものが収穫されています。ぶどうといえばワイン。実は、長野県のワインは、世界的にも注目されている逸品なんです。それは何よりも、高品質のぶどう栽培をめざす農家が増え、品質に対する思い入れが、確実にワインの品質に反映されているから。加えてここ数年、県内醸造家の皆さんの技術水準が飛躍的に向上し、3年前とは比較にならないほどの高品質ワインが生まれています。今回は、そんな長野県産ワインの実力をさわりだけ紹介します。

著名ソムリエの後押し
長野県では、農産物の「大きさ・色・形」の既存の規格ではなく、農産物の価値を「味覚・栽培方法・生産方法」等で計り、消費者の視点で表示し、農産物のブランド化をすすめる「長野県原産地呼称管理制度」が平成14年にスタートしました。

長野県原産地呼称管理委員会のワイン官能審査委員会には、田崎真也氏(日本ソムリエ協会副会長)や高野豊氏(日本ソムリエ協会常務理事・上信越支部長)と言った著名なソムリエの方々が委員となっていて、香り、色、バランスなどの観点を評価して認定しています。また、認定基準などを決める「ワイン委員会」は、生産者側委員(ぶどう農家や醸造家)と消費者側委員から組織されていて、生産者や生産者団体主体の立場だけでなく、消費者の立場にも立った認定制度になっています。だから、認定したワインの品質には自信があるんですね。

indexarrow1.gif 長野県原産地呼称管理委員会

indexarrow1.gif (社)日本ソムリエ協会上信越支部

地球温暖化によるワイン産地の変化
クールビスのつぎはウォームビズだとかで、地球温暖化は様々な場面で今、問題となっていますが、実は地球規模でワインの産地にも影響が出てきているのをご存知ですか? イタリアやフランスでも地域によってはブドウの種類・植える時期・醸造方法を変える必要に迫られています。イタリアトスカーナ地方のワインは50年後には飲めなくなるという研究結果も公表されました。地球温暖化は日本列島も例外ではありません。これまで日本の国産ワインは山梨県がリードしてきましたが、ここでもまた地球温暖化の影響で、山梨県は暑くなりすぎて、ワインに必要な酸がぶどうから抜けてしまう傾向が現れています。ワイン専用種のぶどう栽培が、気候的に長野県が最適地になってきているのです。こうした現実を前に、長野県ではワイン官能審査委員の審査にあたって「補酸は認めない」という厳しい条件をつけるなど、山梨産との差別化をはかっています。

国産ワインコンクールでも太鼓判
国産原料ぶどうを使用したワインの認知度と品質向上を狙いとした「JAPAN WINE COMPETITION 2005 第3回 国産ワインコンクール」が今夏開かれ、13本の金賞受賞ワインのうち、長野県産ぶどうを使用したものが9本を占めました。
9本の中には山梨県の醸造所のものもあり、長野県産ぶどうの品質の高さを示す結果となりました。大手ワインメーカーの中には、長野県内で自社ぶどうの栽培を始めたり、契約栽培したぶどうを使って長野県内で醸造したあと、県外のワイナリーで瓶詰をしていたものを、新たに瓶詰め設備を県内に設置したりと、「長野県産」ブランドを強調する動きも出ています。

indexarrow1.gif 国産ワインコンクール公式ページ

aashop.jpg長野県原産地呼称管理制度がはじまってからというもの、長野県産ワインの注目度は確実に高まっています。時正に実りの秋! おいしい食事にワインはいかがですか? 実はワインは和食にも合うんですよ。信州の蕎麦に赤ワインという組み合わせも意外にイケます。

高品質の割にリーズナブルな長野県産ワインをご賞味ください。

長野県産ワイン大好き人間のための参考サイト

arrow2.gif 酒とワインの専門商社"高野総本店"のホームページ
(シニアソムリエ 高野豊さんの日々を綴った「ソムリエ日記」もご覧いただけます)

indexarrow1.gif スイス村ワイナリーのホームページ

indexarrow1.gif JA塩尻市ワイン工場のホームページ

indexarrow1.gif 長野県のおいしい食べ方アーカイブ:天気がいい日にはワイナリーへ

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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