新信州暦 この冬一番の寒さが毎朝続くころ

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11月中の平均気温が平年を平均で0.7度上回るなどなかなか冷え込みが厳しくならなかった長野県内ですが、今週の日曜日以降冷え込む日が続くなど、ようやく冬らしい気候となってきました。この月曜日の朝に標高1000メートル弱の諏訪郡富士見町ではご覧のような霜柱を見ました。急な冷え込みで一気に成長した霜柱をザクザクと楽しく踏みしめてきました。

carfrost.jpgvegifrost.jpg火曜日の朝は、車のフロントガラスも凍り、畑にわずかに残る野菜の葉にも霜が降りていました。いそがしい時代のこの季節、会社員学生さん以外の長野県民はみなコタツでそべっているなどということはもうありますまい(笑)。佐久地方には「浅間山に三度雪が降ると里にもくる」という言い伝えがあります。

ski.jpgしかし今年は、山沿いも含めて、いまだ本格的な降雪がありません。異常気象なのでしょうか? 先週末には県内各地のスキー場がオープンする予定でしたが、雪不足から延期するところが相次ぎました。そんな中、5日に志賀高原スキー場がスキー場開きを行いました。志賀高原全体にある19のスキー場のうち4つのスキー場がオープン。この日を待ちわびた人たちが初滑りを楽しみました。同スキー場では19日までに全スキー場のオープンをめざしています。一方、同じ日にオープン予定していたいくつかのスキー場ではスキー場開きに代えて「雪乞いイベント」を行うところもありました。このまま冷え込みが続いて早く雪が積もってくれるとよいのですが。信州のスキー場の雪の具合の情報をゲットするならsnowban.gif県内スキー場積雪情報」(2010 NAGANO SNOWLOVE.NET)で。

i_love_shinshu_logo.jpgこの時期、県内のJAでは特産のりんご「サンふじ」を保育園児にプレゼントするイベントが各地で行われます。松本市のJA松本ハイランドりんご部会波田(はた)支部では、波田町の4保育園の園児440人にサンふじをプレゼント。「毎日りんごを食べて元気になって」と声をかけました。子どもたちからはお返しに歌のプレゼントがありました。

nozawana.jpgきつい冷え込みに合わせて野沢菜の漬け込みも本格化してきました。長野市七二会(なにあい)では、今年で8回目となる「お菜とりツアー」が行われ、参加者した人たちは、みずから畑に入り、めいめい野沢菜の収穫を楽しみました。昨年は250組が参加したといい、年々参加者がふえています。

summerwars.jpg3日に文化庁から発表された2009年度メディア芸術祭賞のアニメーション部門で、上田市が舞台の映画「サマーウォーズ」が大賞を受賞しました。国内外の優れた漫画やアニメを表彰するもので、今回は過去最多となる2592作品の応募があったそうです。監督の細田守さんの奥さんが舞台となった上田市出身ということで、上田市の人たちももろ手を上げて喜んでいるでしょうね。

white-christmas.jpgいよいよ寒さも増し、南信地方の特産干し柿「市田柿」の出荷も本格化します。寒い日はこたつに入り、干し柿や野沢菜漬けをつまみながら、あつあつのお茶を飲む。今年もこの冬、あちこちの家庭でそんな信州の風物詩的光景が見られることでしょう。農業も、冬ごもりのための仕事が本格化するものの、基本的には農閑期に入ります。農閑期になると農業者はこたつのなかで技術や経営の勉強をしたり、来年度の生産計画を立てたり、なにもせずいっさいを忘れて農休みをしたりします。今年はホワイトクリスマスになるでしょうか?

top_091209_2_small.jpg*巻頭のカバー写真を入れ替えました。一週間程前長野県上田市前山にある「前山寺」を訪れた際に目にとまって撮影した樹齢およそ200年のケヤキです。葉はほとんど落ちていましたが、近づくと、力強い生命力と圧倒的な存在感を感じました。なにかを話しかけているかのようです。この長老の巨木は前山寺参道の冠木門のすぐ脇に堂々と立っていました。ここから続く前山寺参道の並木は上田市の指定文化財にもなっています。


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oneri.jpg今日9日は下弦の月。このまま月は小さくなっていって、あと1週間で新月になります。夜がほんとうに長いのはこれからの2週間で、22日の冬至からは、少しずつではありますが昼の時間がだんだん長くなりはじめます。10日は世界人権デー。千曲市八幡の八幡さまこと武水別神社(たけみずわけじんじゃ)ではこの日から14日まで、400年の歴史がある年末恒例の新嘗祭である「大頭祭(だいとうさい)」となり各種の伝統芸能と「お練り」と呼ばれる沿道の拝観者に祝いの供物を振る舞いながらの行列(写真)も繰り広げられます。

oni.gif今は二十四節気のひとつであり、10日間続く大雪(たいせつ)のなかにありますが、12日はその2番目の候になり「熊穴にこもる」日々にはいります。まさにクマたちが冬眠する冬ごもりのはじまるころなのです。まだ暗いうちの明け方の西の空に、三大流星群のひとつふたご座流星群の流れ星が見えはじめるのもこの前後です。師走の13日は、江戸の暦では毎年必ず「鬼」の日とされ、結婚式を挙げる以外はなにをやってもすべてに「吉」であったことから、年神様を迎える準備をはじめる日とされていて、昔はこの日を選んで門松やお雑煮を焚くための薪など、正月の間に必要となる木々を山に取りにいく日でした。まあ、来年の話をしても鬼ももう笑うことはないのかもしれません。suzakazoo.gifでも今ではこの日はすす払いなどが行われるぐらいでしょうか。須坂市動物園ではこの日の朝10時30分から日本で一番有名だったカンガルーのハッチのお別れ会が開かれます。14日の明け方5時頃には、西の空のふたご座の近くから流星群の流れてくるのが最もよく見えるはずですが。

omote.gif山と渓谷に囲まれて、日本の古き良き伝統行事を今に伝える里として知る人ぞ知る遠山郷で、今週も「霜月まつり」が11日、13日、14日、15日といずれも夜中に行われます。興味がある人は信州遠山郷秘境の旅「霜月まつり」のページをご覧ください。

indexarrow.gif 長野県の冬の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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