
先週末はぽかぽか陽気で飯田や松本地方で最高気温が今年初めて20度を突破し、各地で4月中旬から5月上旬並みの陽気となりました。上伊那の南箕輪村では、例年より20日から1ヶ月ぐらい早く紅梅が開花。天竜川沿いにある鶯巣梅園(うぐすばいえん)の梅は満開です。今週の別記事で扱っているように、果樹王国信州の先頭を切って、加温ハウスで鉢栽培したサクランボの収穫がはじまっています。全国でも一番早い出荷ですね。りんごやぶどうの果樹農家は、剪定した枝の片付け作業に追われていますし、ハウス栽培のアスパラも出荷がはじまりました。
中信の安曇野に春を連れてくる花は、青々と茂るわさびの若葉あいだで可憐に咲く白く小さな花たち(写真)。安曇野市穂高の御法田(ごほうでん)のわさびの花も咲きはじめました。水郷地帯に湧き出る豊富な地下水によって栽培されているわさびの田んぼ。後10日もすれば一面の白い花で埋めつくされることでしょう。地元では風味豊かなこの花を「おひたし」にして食べます。

●10日は、街の人たちはご存じないかもしれませんが、農水省が1988年(昭和63年)に定めた農山漁村女性の日です。農林漁業就業者の60%が女性であるという事実から見ても、日本の農業を支えているのは女性たちなのです。
11日は東洋ではあまり有名ではありませんが、西半球のりんご好きの人にとってはほとんど聖者のような存在である「ジョニー・アプルシード(図)」という19世紀のアメリカの伝説の人、西へ西へと広がっていく西部開拓地を徒歩でひたすら旅しつづけ、行く先々でりんごの種を蒔き、りんごの苗を植えて歩いたことで広く知られる、本名を「ジョン・チャプマン」という実在の人物の命日で、彼のひたむきなりんごを愛する行為を祝福する記念日でもあります(別の日だという説もありますが、苗木を植えるにふさわしいと言うことでこの日を記念日にしたようです)。彼がいなければアメリカは今のようなりんごの一大産地にはなっていなかったのですね。彼の数奇な生涯は本にもなっていますし、ネットではここで読めます。
そして12日は下弦の月。ホワイトデーは14日。バレンタインデーに贈られたチョコレートのお礼をマシュマロでする日ですね。これは九州にあるお菓子屋さんが発案した純粋に日本だけの風習なんだとか。
長野県の春の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより