気温が上昇した先週とは一転し、今週一週間は雨が多く、朝晩が肌寒い日がが続きました。気象庁かからは「27日に関東甲信地方が梅雨入りしたもよう」との発表がなされ、わが長野県も例年より2週間も早い梅雨入りとなりました。気温も上げ下げが激しいようです。また台風2号の日本列島接近によって、信州でも日曜日から月曜日にかけて広い範囲で大雨となり、県内の17地点では24時間の降水量が観測史上最大を記録したり、土砂崩れなども発生しました。中信地区の生坂村では土砂崩れで国道19号線が寸断。長野市内では床上浸水となったり、一時停電になった地域もありました。
火曜日には天気は回復したものの、山に降った雨水を集めて千曲川の水位が高い状況が続き、河川敷内にある畑などは水に浸かった場所もある模様です。地震後の大雨は危険だといわれますので、大震災で被災した東北地方のことも気にかかります。
梅雨はアジア・モンスーン地域における雨季の一種で、この雨が降る季節が梅が熟す頃だという説や「毎」日のように雨が降るために「梅」という字をあてた説、倍の雨が降るという「倍雨」という字をあてた説などが言われています。この時期はじめじめとした気候が続き、カビや食中毒などが心配されます。蒸し暑くてけだるくなることが多いため、疲れは早めにとることが一番。栄養を十分にとり、適度な運動をして汗を流し、睡眠を十分にとるように心がけたいもの。食べ物に関してはなるべく新鮮なものを購入し、食品の保存に注意、冷蔵庫を過信しすぎないこと、食べるときは十分に加熱することが大切だそうですが、健康に過ごして梅雨時を乗り越えて、さわやかな夏を迎えたいですね。
県内各地からまだまだ花の話題が届いています。長野市篠ノ井にある茶臼山恐竜公園・自然植物園では300メートルにわたるフジ棚でヤマフジが咲いています。白や薄紫の花が垂れ下がり、花ののれんのようですが強い風雨によって一部の花が散ってしまいました。こちらでは、自生しているものを合わせると25万本の植物が植えられており、現在だとツツジも見ごろを迎えています。また千曲市杏の里ジャーマンアイリス観光花園でも、450種類の約5万株のあやめ科のジャーマンアイリスが見ごろを迎えています。黄色や紫、水色など鮮やかな花が咲きほこってます。お土産に球根を持ち帰ることも出来るそうですよ。
先週末土曜日(5月28日)には北アルプスは白馬連峰の開山際「第45回貞逸祭」が白馬村の白馬大雪渓で行われました。また長野市にある標高1904メートルの戸隠山でも25日に山開きと安全祈願祭がおこなわれています。戸隠は特に昨年はテレビCMなどで話題になったため多くの観光客が訪れる人気スポットとなりました。開山祭では安全祈願も込められて開かれることがおおいですが、登山に出かける場合は十分な装備と体調管理などの準備をしっかりしていきたいもの。
ここからは農業の話題。JA中野市ではハウス栽培された「シャインマスカット」という皮ごと食べられる緑色のぶどうが出荷を迎えています。果肉は硬くしっかりしており、マスカットの甘い香りが特徴。果皮は黄緑色で、皮ごと食べられ、甘みが強く食味が優れています。今年は甘みが強く食味の良い良質なものが出来上がっているそうです。
またJAながのでは同じくハウス栽培された「サクランボ」の出荷がはじまり、先月末からはさくらんぼ狩りも開園しました。例年より少し遅れ気味ではありますが、今年は豊作傾向とのことで、甘みと酸味のバランスがとれ、かなり良質に仕上がっているそうです。
JA北信州みゆきでは、露地栽培のグリーンアスパラガスがピークを迎えています。全国有数の産地となり、直売所のみならず、東京・名古屋方面へも出荷していますので、ぜひ召しあがってください。長野県各地の直売所は、旬の山菜をはじめアスパラなどでにぎわいを見せています。季節が移り農産物も賑やかになってきましたので、旬のものをおいしく食べたいですね。
*巻頭のカバー写真。飯山市内にあるとある農家の作業小屋の軒先で、ツバメの独特な巣を見つけました。大事そうにタマゴを温めている様子が、けなげに思えます。
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●本日は衣更えです。先週の暦でもお伝えしましたが今日から「なかのバラまつり」(19日まで)がはじまります。会場である中野市にある「一本木公園」の開花状況は(5月30日現在)まだ「つぼみ」のようです。大雪による雪解けの遅れと4月5月低温の影響を受け、1週間程度の開花遅れだとか。
お出かけの際は開花情報をチェックしてください。開花は10日頃で、見頃は15日前後だそうです。来週の週末には中野市街地でバラの地上絵や地元産きのこ&野菜の販売など、たくさんのイベントが開催されます。「なかのバラまつり」だけでなく、今月の信州はまもなくバラの鮮やかな花が咲きほこり、甘い香りが漂う季節と姿を変えます。坂城町中之条の千曲川の畔にある「さかき干曲川バラ公園」でも4日から「ばら祭り」がはじまります。
南信では伊那市の中央アルプスを望む高台にある「高遠しんわの丘ローズガーデン」のバラ祭りが3日にはじまります。広大な敷地に128種類、約2600本のバラが植えられ、赤・黄・白・ピンクなど、幾種類ものバラをご覧いただけます。6月はバラの花の咲く信州です。
明日2日は新月です。新しいムーンサイクルがはじまります。そして3日から、安曇野の池田町では、「いけだまちひろつカミツレ花まつり」が3日間開催されます。カミツレはいわゆるハーブのひとつである「カモミール」の日本名です。カミツレの刈り取り体験、栽培名人のお話会もあり、カミツレ100%の入浴剤を入れた「華密恋(かみつれ)の湯」に入浴したり、自然の中でゆっくりできます。信州の初夏が満喫できる季節になってきました。早朝には北日本で部分日食が見られるようですが、信州では見れません。
週末の4日と5日には、松本市の上高地では日本アルプスを世界に広めたウェルター・ウェストンを偲ぶ「ウェストン祭」。イギリス人宣教師で日本アルプスを初めて踏破し、1896年に「日本アルプスの登攀と探査」という書物を英国で著して「日本アルプス」の名を世界に広めた日本近代登山の祖、ウェルター・ウェストン師を偲んで、上高地の梓川河畔にあるウェストン碑の前で献花、記念講演、合唱等が行われます。
6月4日が日本全国虫歯予防デーであると同時に信州伊那地方ではローメンの日だということを知っていますか? いやそもそもローメンとはなにかを知っていますか? ローメンは焼きそばのようで焼きそばでなく、ラーメンのようでラーメンでない、第3の中華麺で、伊那地方の名物。詳しくは本誌過去記事ローメンこそ南信州は伊那の新しい郷土料理をお読みください。ローメンに使う中華ソバには蒸した麺を使うことから、「64」を「蒸し」と読んで6月4日がローメンの日となりました。伊那市では伊那ローメンズクラブ加盟店で特別価格の400円で提供されるそうですよ。さらにこの日4日土曜日は、
南信州では「竹宵まつり−100万人のキャンドルナイトin南信州」がおこなわれます。「でんきを消して、スローな夜を」と新しい生き方提唱するイベントで、午後8時から飯田市のりんご並木、風の学舎(飯田市)、遠山郷和田宿(飯田市)、昼神温泉郷(阿智村)、御大の館(高森町)などでいっせいに電気が消され、ロウソクに火が灯されます。
6日は二十四節気のひとつ芒種(ぼうしゅ)。暦便覧には「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時也」とあるように、芒(のぎ)のある穀物を播く時期という意味です。芒(のぎ)とは、稲や麦などの穂先についている針のような固い毛のことで、稲作においては田植えの季節であり、麦作においては刈り入れの季節でもあります。ご存じのように、現在の田植えは大分早まっていて、ほとんどが先月末までに終わっています。9日は上弦の月。
長野県の夏の気象の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより
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