新信州暦 リンゴや野沢菜の農村体験が好評

20121128reki01.jpg 放射冷却で冷え込んだ朝、真っ青な空のもとに白く雪化粧をしたアルプスの山々が浮かび上がる季節になりました。日曜日には県内の多くの地域で氷点下を記録。信州に本格的な冬の寒さがやってきました。


20121128reki06.jpg先週末は、金曜日の勤労感謝の日を含めて3連休だったという方も多いのではないでしょうか。そんな週末を中心に、県内各地のリンゴ産地では、リンゴオーナーによるリンゴ狩りが行われています。リンゴオーナー制度とは、1シーズン契約でリンゴの木1本のオーナーとなり、日常の管理・農作業は園主に任せ、収穫の時期になると自分の木からリンゴを収穫できる制度です。オーナー制度を実施している多くの農園では、夏頃オーナーさん達が自分の目で木を選び、秋にはその木に実ったリンゴを収穫する姿が見られます。オーナーとなる人の多くが家族連れで、観光がてら収穫体験をしているようです。実る前に自分で選んだ木ということもあり、リンゴ狩りとはまた違った感慨があるのでしょう。リピーターも多い人気の制度です。リンゴファンの方でまだリンゴオーナーになったことないという方は、来年チャレンジしてみてはいかがでしょう?

20121128reki02.jpgリンゴもいいですが、信州の冬の風物詩として忘れてはいけないのが、野沢菜です。野沢菜漬けはお土産としても一年を通して人気ですが、収穫・漬け物作りが行われるこの時期に、自分で野沢菜を収穫して、自宅で漬けてみるのはいかがでしょう? 長野市中条地区では、12月上旬まで「お菜とりツアー」と題して、野沢菜を収穫して持ち帰ることができるイベントが行われています。特に予約も不要とのことですので、気軽に参加してみましょう。収穫しても漬け方が分からない、という方は、漬け方を教えてもらうことも可能です。

20121128reki03.jpg南信州の秘境として人気の遠山郷(飯田市南信濃・上村)では、国の重要無形文化財となっている霜月まつりが12月上旬から下旬にかけて、地域内の9つの神社で執り行われます。様々な種類のお面(神社によっては、約40ものお面が登場するとか)を被って八百万の神に扮した村人が、大きな釜の中から煮えたぎったお湯を素手ではね飛ばすシーンがとても有名です。霜月まつりは「神様にお湯を差し上げる」お祭りであると言われ、2001年公開のアニメ映画『千と千尋の神隠し』で神々がお風呂に入りにやってくるという着想は、霜月まつりから得たと宮崎駿監督は話しています。神事はお昼頃から翌朝まで行われるため参加するのは体力勝負ですが、毎年たくさんの人でにぎわいます。
遠山郷観光協会ウェブサイト

日本中(一部海外も)の“ゆるキャラ”がおのれの魅力をアピールし、非暴力的に競い合う「ゆるキャラグランプリ2012」の投票が締め切られ、25日に表彰式が行われました。多くのメディアに取り上げられたこともあり、総投票数は659万177票とのこと。我らが長野県からは43体(人?匹?)と、たくさんのゆるキャラがエントリーしました(埼玉県、大阪府に続く3番目の数)。以前の新信州暦でもさりげなく(?)投票を促してはいましたが、800を超えるキャラのなかで、上位200位に入った県内キャラの最終結果をお伝えします。

arukuma  24位 アルクマ(長野県観光部)
  48位 まっくん(南箕輪村)
 132位 おおまぴょん(大町市)
県内2位となった南箕輪村のまっくんは、昨年度の同グランプリで全キャラ中最下位となった切ない思い出を武器に、今年は躍進しましたが、県内を飛び回るアルクマに途中で追い抜かれてしまいました。
そして忘れてはいけないのが、JA関係のキャラクターです。

 422位 信州力(全農長野)
 711位 えのたん(JA中野市)

・・・ちょっと順位は寂しいですが、まだ誕生して間もない2人。エントリーが遅かったのも順位に響きました。しかし、この悔しさを糧に信州きのこのPRを頑張っていただきたいものです。

20121128reki04.jpg東信の上田市では、「山口大根」(写真上)や「うえだみどり大根」(写真下)といった地ダイコンの販売が行われています。信州の伝統野菜にも認定されている「山口大根」、薬味に合うという「うえだみどり大根」は、限られた土地でしか栽培されていない貴重なダイコンなんだとか。いずれのダイコンも12月末までJA信州うえだ農畜産物直売所「マルシェ国分」で手に入ります。


おでんや煮物、鍋料理、漬物、薬味と、食卓で大活躍のダイコン。県内各地の直売所では、丸まると育ったダイコンが並び、農村地域の軒先には、沢庵漬け用などのダイコンが干されるといった風景も、信州の冬の訪れを伝えてくれます。
郷土に伝わる冬の祭りを体験し、直売所や農園で旬の農産物のおいしさに出会うなど、初冬の信州の楽しみを今年もぜひ味わってみてください。



121128koyomi.jpg[巻頭のカバー写真]今では希少な風景となりましたが、信州各地の家庭で冬の風物詩、柿すだれが見られるようになりました。今年は晴天の日が多くカビ被害が少ないため、おいしい干柿が期待できそうです。


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*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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