新信州暦 善光寺平のあんずが満開になって

4gatu.jpg職場へ向かう道のりは、つい最近まで学生が春休みの為ガランとした状態でしたが、再び多くの学生を目にするようになり、明るい笑顔と賑やかな笑い声に長野市街地は久々に眠りから覚めたようです。いよいよ今週から桜の開花が県内各地で聞かれそうな長野県は、その時を楽しみに指折り数える穏やかな週となっていますが、それは先週の目まぐるしい天気の変化とは対照的。先週は長野市街地でも数センチの積雪があったり、また大雨が降ったり、晴天でも日中厳しい寒さに見舞われたりと、目にする景色は春の色を濃くしながらも気温は再び冬へ逆戻りした感じで、毎朝『なにを着ていったらいいんだろう』と頭を悩ませていましたのが遠い昔のようです。

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天気は週末の日曜日からようやく春らしい暖かさに回復し、首都圏等では満開の桜の便りが聞かれましたが、南部の飯田市など一部を除き桜の開花までまだもう少しの県内では、長野市信州新町で梅祭りや、また「一目10万本」と言われる善光寺平は千曲市の、満開を迎えつつあるあんずの花。(見頃は今週9日頃まで)あんず祭りは16日、金曜日まで開催など、桜以外にも春を彩る見事な花々が咲き競い、週末は大勢の見物客で賑わいました。写真は昨日ほぼ満開となったあんずの里のあんずの花です[JAちくま撮影と提供]。

onbashira.jpgまた今年の長野県の一大イベントである諏訪の御柱祭も開幕、2日〜4日に上社の山出しが行われました。地元の人達はとにかくみんな熱い! 御柱祭の模様と今週以降の予定は今週の記事で詳しくご覧下さい。

farmspring.jpgまた畑でも、晴れ渡り暖かい天気となった日曜日は鍬やコンバインなどで土を耕したり、春先から成長した雑草取りをしたりと、農作業に精を出す人々の姿が多く見かけられました。もうすでに多くの畑では長ネギの植えつけがされていましたが、これから『どの場所になんの野菜を植えようかしら?』と考えるだけでワクワクしているのではないでしょうか。ちなみにこの桜のソメイヨシノの開花日頃が、ジャガイモの植付けをするのに丁度良いタイミングなのだとか。

shirokaki.jpg昔から農業に携わる人たちが、毎年の種まきや耕作を始める時期の目安や農事暦としてきたのが雪型。今はまだ北アルプスの東斜面などにちらほらと現れている状態ですが、これから順々に様々な模様が現れるようになりますので、長野県を訪れた際には残雪によって描かれた形を『これは何だろう』とイメージを膨らませながら楽しんでみてはいかがでしょうか。信州の山を雪形で楽しむガイド。本格的な農繁期もまもなくです。

sakura1.jpg南北に約220キロと長く標高差もある長野県。桜前線の北上に合わせて見所も北へと移しながら県内各地では比較的長い期間桜を楽しんでもらえそうです。ちなみに「天下第一の桜」ともいわれる県南部の高遠城址公園の桜は、すでに開花が始まっており9日(金)〜15日(木)が見頃で、満開は11日(日)頃だそうです。県内各地のサクラの開花状況もこのライブカメラで確認できます。そうそう年に1度の桜の花。この機会に桜の花漬けを作っておいてはいかがでしょうか。花は七部咲きの頃に花枝を付けたまま摘み取るのが風味が落ちないでいいそうですけれど。

そして桜のあとにはモモやリンゴやナシの花と次々に咲き乱れる季節がやってきます。大地も暖かい日差しを受けて喜んでいるような長野県をどうぞこれからも引き続きお楽しみに。

naganomarathon.jpg県内では時刻を問わず、老若男女大勢の人が走っている光景を目にしますが、今月18日(土)は第12回の長野マラソンです。とても多くの方がこの時を楽しみにされていることでしょう。エントリーされた皆さん、信濃路にもようやく訪れた爽やかな春の中を駆け抜けていってください。そして見物される方や期せずしてこの光景に遭遇した方も42.195キロを目標に走る選手達を応援しましょう。この日は交通規制も行われますので、お出掛けを予定されている方はどうぞチェックをお忘れなく。

menu_a_sin.jpg県内の食材が海外の空の旅に登場です。日本航空(JAL)では国際線の一部のファーストクラスの機内食で県産品を100%使ったこだわりの料理が提供されています。信州プレミアム牛肉のローストや県産生乳100%のヨーグルト、また野菜のピクルスなどがメイン料理と別のアラカルトメニューとして登場。レシピはフランス料理店オーベルジュ・エスポワールの藤木徳彦シェフが監修。成田発の米国と欧州行きの5線路で6月30日までの間提供されています。

top_0407_small.jpg*巻頭のカバー写真を入れ替えました。冬の天候からようやく解き放たれた先週の日曜日、長野市中条の「道の駅中条」から眺めた景色です。晴れ渡った青空をバックに北アルプス連峰の鹿島槍ヶ岳が雄大にそびえ立っていました。ようやく春を迎える里と、まだ雪に閉ざされている北アルプスのコントラストに、しばしば見入ってしまいました。


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springmorning.jpg春はあけぼのなどと言いますが、春は夕暮れもなかなかによいですね。あいかわらず夕方の西の空には一番星の宵の明星の金星が見えています。そのすぐ右側にもうひとつ輝く星が見えたらそれが水星です。太陽から大きく離れることがないために、なかなか見える機会に恵まれないですが、今週金曜日には太陽から最も離れるので、今は見つけやすいと言われています。4月は花冷えとか花曇りという言葉があるくらい、桜の季節は天気が定まりません。雨もときどき降ります。雨が降ると時には虹が出ることがあります。4月の虹は見つけもので、虹の出たあと20時間から42時間ぐらいはよい天気が続くはずです。木曽馬の山地でもある木曽地方ではそろそろ子馬が誕生する季節かもしれません。

Buddhabirthday.gif8日は花まつりの日。ほんとうは旧暦らしいのですが、日本ではさくらの季節であるこの時におこなわれるようです。仏教の開祖である釈迦の誕生日とされ、各寺院では釈迦の立像に甘茶をそそぐ儀式を行ないます。甘茶とは砂糖入りのお茶ではなく、ユキノシタ科のアマチャやウリ科のアマチャヅルを煎じた飲料で、漢方薬店で売っています。

shinano.gif9日は、1305年前の704年、大宝4年に、国印がはじめて鋳造され、「信濃」という表記が定まりました。「科野」「信野」を経て、このときから使われ出した「信濃」という名前は、すでに1000年以上も使われているのですね。

ningyojoruri2.jpg10日は二十四節気・雑節等七十二候のひとつで「雁水へ帰る」とされる日。この10日と11日の2日間、飯田市上郷公民館(上郷黒田 0265-24-7744)で黒田人形芝居奉納定期公演がおこなわれます。黒田人形芝居は伊那谷に残る四つの人形芝居のひとつです。古典浄瑠璃として元禄年間に全国に広まった人形芝居ですが、歌舞伎の広まりと人気と共に各地で衰退し、黒田人形はかろうじて生き残り、芝居・舞台共に国の文化財に指定され現在に受け継がれているものです。入場無料。

takedashingen.jpg12日は武田信玄、軍を甲斐に引き返す道で53歳で死んだとされる日。現場は三州街道上の信濃国駒場(長野県下伊那郡阿智村)であるとされているけれど、長野県の「浪合」や「根羽」とする説もあるようです。根羽村ではこの日に信玄祭りを行うことになっています。また信州を代表する、松本生まれの歌人の窪田空穂(くぼたうつぼ)が没しました。彼は1万1736首の短歌を生涯に作っています。14日は新月。新しい月のサイクルがはじまります。今年早くも5回目となる次の満月の訪れは、28日(水)です。

indexarrow.gif 長野県の春の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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