1月下旬から晴れた暖かい日が続いていましたが、2月になった途端の1日は県内各地で降雪がありました。県中南部には大雪・着雪注意報が、県北部には着雪注意報がそれぞれ出され、JR飯田線などでは電車の運転を一部見合わせることとなりました。長野市内では水分を多く含んだ「ベタッ」とした雪が降り、1月中旬までの極寒の日を思えば「暖かくなってきているのかな」と感じられました。普段はあまり雪の降らない雪に不慣れな南信州でも雪が降り、一面の雪化粧となって、飯田市の市街地には10センチの積雪がありました。厳冬期の信州でも雪の少ない中南信の農家には「大雪は豊年のきざし」という言い伝えが残っているので、今年は期待できるかもしれませんね。
翌2日の朝には道路が凍っていましたが、お日様も戻り昼にはほとんど解けきってしまいました。気象庁の発表によると1月の県内の平均気温は各地で平年を上回ったそうです。元日からずいぶん寒い日が続いていた気がしたので、ちょっと驚きの結果でした。一方、最深積雪も平年を上回り、最も積もった野沢温泉村で235センチということで、これは平年の184センチを50センチも上回ったことになります。
暖かい日が続いているとはいえ、まだまだ春が待ち遠しい頃ですが、「春が来てほしいような、来てほしくないような...」と思っている花粉症の方も多いことでしょう。一説には日本人の2〜3割は花粉症だといわれ、2006年に東京都が行った調査では、都民の28.2%が花粉症と推定されているそうです。そんな花粉症の方への朗報が日本気象協会長野支店から発表されました。今年の県内の花粉量は「非常に少ない」ことが予想されるそうです。昨年夏の日照不足や低温で雨が多かったことなどから各地で平年比35−60%の量なのだとか。花粉症持ちにとってはぜひとも当たってほしい予想ですね。もちろん、花粉がまったく飛ばないわけではないので、敏感な方はご注意を。飛散開始は、暖かい日が続けば早まるという条件がついていますが、南が2月中旬から後半、北が3月上旬からと予想されます。
須坂市の「世界の民族人形博物館」では、恒例の30段巨大ひな飾りが公開中。高さ約6メートルのひな壇に、ななななんと1000体ものひな人形がずらずらずらっと並べられていて見事というか口が開いてしまいます。この巨大ひな飾りは4月13日まで公開していますし、うまく機械が働いていれば須坂市観光協会のサイトからはライブカメラにアクセスも出来ますので、ご覧あれ。
南信州をよく訪れる人なら伊那名物「ローメン」の存在はご存じのはず。伊那市などの飲食店でつくる「ローメンズクラブ」が、今月1日から高校受験を控えた中学3年生を対象に「頑張ローメン、合格(うか)ローメン」キャンペーンを実施しています。チラシと学生証の提示でローメン1杯が100円で食べられるとのこと。3月19日まで同クラブに加盟する20店舗で開かれます。「そりゃあいい、ところでローメンってなに?」という方は、当ブログマガジンの過去記事「ローメンこそ南信州は伊那の新しい郷土料理」をお読みください。
長野県野菜花き試験場が、春から秋にかけて安定的に収穫できるアスパラガスの新品種を開発しました。春に収穫した後、成長した茎を秋に再び収穫できるということで、従来の品種に比べて確実に収穫量がアップするそうです。2010年度に試験栽培し、2011年度から一般の農家に普及する計画です。今年もどうかたくさん信州産のアスパラガスを食べてください。日本一のアスパラガス産地長野県は進化しています。
現在、本誌に新年最初の農事録を提出した直後に南の国に国外逃亡した安曇野のりんご農家岩垂君は、日々更新される手記を見るかぎりカンボジアのアンコールワットの辺りに潜伏中ですが、この時期、信州では多くの果樹農家が剪定作業を続けています。一年の品質や収穫量に影響を与える作業で、そのための講習会なども盛んに行われています。精気を蓄え、生まれかわった岩垂君もまもなく送還されて現場に復帰されることでしょう。また、農閑期となっているこの時期には、野菜の栽培講習会や、JAと生産者の意見交換会、新品種や振興品目の説明会なども数多く行われています。
全国子どもファーム・ネット推進協議会やJA全中が主催し、全国で農業体験に取り組む児童が体験成果をまとめた「かべ新聞」を発表するコンクールで、小諸市の市立坂の上小学校が最優秀賞にあたる農林水産大臣賞に選ばれました。6年2組の児童でつくるグループが、土地の有効活用を図るため、昨年の夏に取り組んだソバの栽培などについて紹介し、栄誉に輝いたもの。
*巻頭のカバー写真を入れ替えました。先週土曜日の日没直後、飯山市寿の信濃平観光案内所近くに出現したいくつもの雪の家「かまくらの里」の光景です。火の灯されたかまくらの中からは、鍋を囲む親子連れの楽しそうな話し声が聞こえていました。ここのかまくらは予約で利用することができますよ(信濃平観光協会:電話 0269−62−2225)。飯山市では来週の土日の13日、14日に「第10回かまくら祭り」と「第28回いいやま雪まつり」が開かれます。[撮影 山崎則子]
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●今日は節分です。暦のうえでは今日で冬が終わり、明日からは春になります。昔の暦でいえば今日が大晦日となり、明日からは本当の意味での新年になるわけです。かつては大晦日的な意味合いもあって、「鬼やらい」の行事が行われ、これが「節分の豆まき」として現在にも残されています。下諏訪町にある諏訪大社下社では2時過ぎから節分祭がおこなわれています。長野市の善光寺でも花火が打ちあげられて節分会(せつぶんえ)の豆まきがはじまるようです。
明日4日は二十四節気のひとつ「立春(りっしゅん)」です。立春という言葉の響きには素敵なものを感じます。暦便覧に は「春の気たつを以て也」とシンプルに記されていますが、これがうちに秘めた喜びを表しているようでもあります。立春から、次の立夏(りっか)、5月5日の深夜までが、春といわれる季節です。雪の多い土地では、春は突然に訪れるといいますから、目をさらのようにして春を待ちたいと思います。
5日は、2月最初の午の日(うまのひ)で、佐久市にある鼻顔稲荷神社(はなづらいなりじんじゃ)で初午祭り。断崖に張り出した懸崖造りの鼻顔稲荷神社は日本の五大稲荷(京伏見、佐賀祐徳、茨城笠間、愛知豊川、佐久鼻顔)のひとつとされます。「稲荷」は「稲成る」だとされ、古くから農耕神としてあがめられてきました。ダルマ市や露店が建ち並びます。

先週は満月でしたが6日ははやくも下弦の月。今見えている月がやがて新月になり、次の満月はもう3月です。2月はあっという間に過ぎていきます。確定申告はお済みですか? 7日は、1998年のこの日、長野オリンピックが開幕したことから長野県にとっては「オリンピックメモリアルデー」です。来週末にはバンクーバーオリンピックも開催されます。信州で雪を楽しめるのもあとわずかです。
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今週の本誌の記事でお正月に残ったお餅であられを作る方法を伝授してくださっている傳田マス夫おばあちゃんが、あられの作り方とは別に、「お雑煮くるみぼた汁」というものの作り方も特別に教えてくださいました。春が来る前にもう一度お雑煮を食べたいというときがきっとあるでしょうから、その機会にお試しを。「こんな食べ方あるの!?」とびっくりしましたが、でもクセになるおいしさのレシピだったので、ここで紹介してしまいます。
くるみぼた汁 レシピ
*作ったお雑煮は別に用意してください。
くるみぼた汁 材料
・すったクルミ 大さじ3杯
・砂糖 大さじ1杯
・醤油 大さじ1杯
・豆腐 6分の1パック(ゆででおく)
レシピ
(1)材料を全部一緒にしてすり鉢で十分にする。
(2)お湯を少し加え、とろとろする位まで薄める。
(3)お好みの材料でお雑煮を作る。
(4)お雑煮とくるみぼた汁を別々の器に盛り、
くるみぼた汁をお雑煮につけながらいただく。![]()
長野県の冬の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより
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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
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