新信州暦 耳をすませば春の足音

koyomi20120208_01.jpg2月の下旬ともなりますと日差しに春を感じるようになりましたが、まだまだ気温の低い日が続いています。アメダス観測地点30カ所のうち、17日(日)は24カ所、本日20日は23カ所で、最低気温がマイナス10度以下となり、文字通りの極寒を体感する日が続いています。それにしても、降雪で高速道路の通行止めが度々ある冬は、新潟県境以外ではあまり記憶にありません。

20130220reki01.jpg野菜の高値が話題になっていますが、総務省の公表した昨年の家計調査(2人以上世帯)によると、チョコレートなど菓子類購入金額が7万8千円なのに対し、生鮮野菜は6万4千円に過ぎないということです。成人1人の野菜摂取目標は1日あたり350gですが、実態は277gしか食べていないという状況を反映した結果といえます。冬こそ工夫しながら、健康に欠かせない野菜をもっと食べたいところです。

20130220reki02.jpg2013年2月15日、ロシアへの隕石落下ニュースは大変びっくりしました。本当に他人事ではありません。そしてもう一つ、中国の大気汚染。聞き慣れない「PM2.5(微小粒子状物質)」の日本への飛散と健康への影響が心配なところです。過去の日本の経験を生かせればいいのですが。
20130220reki03.jpgさて、飛散といえば、花粉の季節。県南部の下伊那地方では、県内で最も早くスギ花粉飛散開始が始まっています。花粉症の皆さんにはつらい季節となりますね。ある識者の話では花粉症の方は胃腸が弱っているそうです。消化器を丈夫にするといわれる長野県産のナガイモを食べて乗り切ってはいかがでしょうか。


20130220reki04.jpg長野県では、昨年2012年3月に信州ジビエ研究会が立ち上がり、ジビエ料理への関心が高まっています。一方で、平成23年度における野生鳥獣の農作物被害額は、約9億円と高い水準にあります。県内ではニホンジカやイノシシのわな猟を2013年3月15日まで延長していますが、狩猟者の確保などが課題となっています。先日、長野市内のある地域では住民が協力して大規模イノシシ捕獲作戦が行われました。ちなみに東日本大震災の被災県では、震災の影響もあって30%以上も狩猟者が減少するという深刻な事態となっています。

20130220reki05.jpg日本穀物検定協会による2012年産米の食味ランキングが発表されました。過去最高の29銘柄が最高評価の「特A」を得ました。長野県では南信地区の「コシヒカリ」が最高評価をいただいております。おいしい長野米をたくさん食べてくださいね。
日本穀物検定協会「米食味ランキング」

信州の気候風土に適応した適地適作で栽培される野菜「信州の伝統野菜認定委員会」が、2013年2月13日に開催され、これまでに65品種目が登録されることになりました。

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県北部飯山市の伝統野菜「常盤ゴボウ」

平成18年度から進めている取り組みで、当ブログでもこれまでいくつかご紹介してきましたが、これからも発信を続けていきます。
信州の伝統野菜

平成24年分の所得税確定申告が始まりました。農業者は作業準備と申告手続が重なるため、2013年3月15日の納期限に向けて大忙しです。

一昨年の民主党政権においてTPP(環太平洋連携協定)への事前協議参加が決まりましたが、その後、TPPについての理解は進んでいるでしょうか? いまだ国民的議論が進んでないのが実態ではないでしょうか。長野県では2013年2月15日(金)に長野市でTPP学習会が開催されました。また第10回灯明まつりにおいてもTPPについて考えていただくようメッセージを発信したところです。

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メッセージを書いた灯ろう「なぜ急ぐ 誰が得する TPP」

とかく農業の関税問題ばかりがメディアで取り上げられているところですが、自民党の選挙公約にもあるように、この他に、
(1)自動車等の工業製品の数値目標を受け入れない
(2)国民皆保険制度を守る
(3)食の安全・安心を守る
(4)国の主権を損なう投資家・国家訴訟条項(ISD)は合意しない
(5)政府調達・金融サービス等は我が国の特性を踏まえる
など、私たちの生活に大きな影響を与える内容が多々あります。いま一度読者の皆さんにもTPPについて考えていただければと思います。
考えてみようTPPのこと

昔ながらの製法による「そば」が食べられる、と期待が集まります。
長野県茅野市の商工会議所と信州大学が、新たなそば製造機を市内機械メーカーと開発しました。現在の「そばきり」は、製粉してから加工されますが、江戸時代以前はそばの実を杵でついてから食べていたそうで 、今回開発された機械は、ほぼ同じ工程で加工するとのことです。どんな風味や味わいなのか興味があるところです。
・「そば本来の味『諏訪の技』で 製粉工程省く専用の製造機開発」(信濃毎日新聞)

今年は「本当に春が待ち遠しいですね」という言葉が、全国的にもよく耳にするように感じます。
長野県でも南のほうから花の便りが届いています。長野県の最南端にある天龍村特産の「竜峡小梅」は、冷え込みのため例年より1カ月以上遅れてようやく開花しました。

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同じく春を告げる福寿草の開花の便りもあちらこちらで聞こえてきます。
20130220reki09.jpg今週末の2013年2月23日(土)・24日(日)〈予定〉には、県中央部に位置する辰野町で、第11回沢底福寿草祭りも開催される予定です。イベントは2日間だけですが、場所によっては1カ月ほど花を楽しめるようです。
周辺には日本最古の道祖神があり、中央アルプスを望みながらの里山歩きも魅力です。残雪と可憐な花のコントラストが感動を呼ぶ信州の早春を体感してみませんか?


130220koyomi.jpg[巻頭のカバー写真] 先週末まで行われていた「第10回長野灯明まつり」では、長野市の中央通りに750基もの「灯り絵常夜灯」が設置され、善光寺へ向かう市民や観光客を魅了していました。


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*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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