立春を過ぎて暖かさを感じる日も多くなった県内。今年は寒くなるのが早かったぶん、春へ向かうのも早いのかと思っていた途端、またしても先週末から身を切るような寒さが舞い戻ってきました。なかなかすんなりとは暖かくなってくれないものです。
そんななか、桜(ソメイヨシノ)の開花予報第1弾が発表されました。それによると県北部・長野市城山公園周辺の桜は、平年並みの4月12日に開花。春先に冷え込み開花が遅れた昨年より6日早い見込みということ。また2月27日には第2弾の発表が行われます。
桜の開花は嬉しい一方、今春のスギとヒノキの花粉飛散予報は、これまでの予測を前倒しして、県内では3月中下旬がピークになるということ。今スキー場のリフトを乗りながら発見するスギなどがもつ花粉の大きな塊には、かなりの恐ろしさを覚えます。
色とりどりのチューリップの花も春の訪れを感じさせてくれます。県南部・飯田市の農産物直売所「りんごの里」では、およそ100種類、3,000鉢のチューリップが販売される「チューリップ祭り」が、2013年2月1日〜11日にかけて開催されました。花びらにギザギザの切れ込みが入ったものやフリルになっているもの、また蛍光色のものなど驚くほどの品揃え。来月中旬にも販売が予定されていますのでお楽しみに。
全国でも有数の豪雪地帯、県最北端の栄村では、ハウスで栽培する山菜の出荷が行われています。JA北信州みゆき 山菜生産部会が現在出荷を行なっているのは、行者ニンニク、タラの芽、コシアブラなど。アクが少ないために生でサラダ感覚として食べられるというこれらの山菜。4月まではハウス栽培、5月〜7月にかけては露地栽培に切り替えて、飯山市内の農産物直売所「千曲川」で販売されます。
寒さ厳しい信州でキャベツがつくられるのは、まだ先のことになりますが、県南部の伊那市でこの時期栽培されているのが「プチヴェール」。フランス語で「小さな緑」を意味するこの野菜は、芽キャベツと青汁用ケールを交配したものです。気温が下がるほど糖度が増して、いまがちょうど食べ時です。鉄分はホウレンソウの2倍という栄養価の高さも嬉しいもの。4月まで伊那市内のA・コープなどで販売を予定しています。
NHKとJA全中が主催する第42回日本農業賞・集団組織の部で、JAみなみ信州(本所:飯田市)花き部会が大賞を受賞することに決まりました。
ダリアをはじめホオズキ、ナンテン、ブルースターなど200種類以上もの品目を栽培し、会員は567名もの大所帯。新しい品種を常に取り入れながら、栽培技術を皆で共有し、栽培条件の悪い傾斜地や日陰の土地でも栽培できる品種を取り入れて栽培面積を増やすなど、年々着実に実績をあげていること、そして、中山間地の遊休農地解消に貢献していることが評価されてのこと。
また、JAみなみ信州の生産者が育てたダリア「黒蝶(こくちょう)」は、国内最大手の花き卸売業者・大田花卉による「FLOWER OF THE YEAR OTA(※)」において、2008年度にグランプリを受賞しています。
FLOWER OF THE YEAR OTA:東京都中央卸売市場を利用する業者から一般の人々まで約200人を対象に、年間を通してもっとも魅力を感じた花についての人気投票。
いよいよ明日はバレンタインデー。
最近は自分へのご褒美にチョコを買い求める人も多いのですが、とはいえ運動不足が続いているこの時期に高カロリーのチョコレートを食べるのはちょっと気になるもの。そんな時はチョコレートを湯せんしたものに野菜をつけて食べる「チョコベジ」はいかかでしょう。これは日本野菜ソムリエ協会と、食品会社の株式会社明治が提案している食べ方で、チョコの甘味で1口目が食べやすくなり、野菜を苦手とする人や、またたくさん野菜を食べたい人におすすめです。アレンジとして、チョコにブラックペッパーや八丁みそを混ぜるなど、自分なりのお好みの食べ方を見つけてみるのも楽しいでしょう。
チョコレートの原料となるカカオといえば、紀元前2000年頃、古代メキシコでは「神様の食べ物」とされ、またアメリカ先住民の間では疲労回復の薬として珍重されるほか、硬貨として使用するところもあったのだそう。ヨーロッパに渡ると、砂糖を加えて甘い飲み物とすることで富裕層の贅沢品となりました。
ちなみに、日本で初めて販売された明治10年頃のチョコレートは「猪口令糖」と表記されていたそうです。
黄色い色、酸味と甘味のバランスの良さが特徴の長野県オリジナル品種「シナノゴールド」。このリンゴを使った「シナノゴールドゼリー」の試験販売を始めました。
JA全農長野と株式会社マルハニチロ食品による共同企画の商品で、販売個数は全国で2万個。北海道から岡山県までのイトーヨーカドー178店舗で1個248円で販売中です。
ジュースにしても人気の高いシナノゴールドですから、ゼリーにも期待が高まります。見つけた方は、その味わいを試していただければと思います。
今週の記事にもありますが、この時期の長野市の風物詩ともいえる「長野灯明まつり」は、今週末の2013年2月17日(日)まで開催されています。
善光寺はオリンピックの五輪の色で彩られ、中央通りから表参道には750基の「ゆめ灯ろう」が並び、幻想的な光景を醸し出します。また、この寒さを癒し体を温める「灯明なべ」(JA長野県グループ提供のキノコ汁)の振る舞いが、16日(土)午後6時から行われるほか、善光寺仲見世では賑わい屋台などもあります。
今だけしか味わえないとっておきの長野の夜を、ぜひお楽しみください。
[巻頭のカバー写真]雪の残る冷え込んだ朝、シジュウカラでしょうか、池に小鳥がやってきました。寒くないのかと思って見ていると、周りにもたくさんの小鳥が飛び回っていました。秋から冬にかけて群れをつくるようです。

*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。