新信州暦 節分を間近にワクワクする

20130130reki02.jpg先週末、ここ長野市内では雪が十数cm積もっていましたが、日が差してくるとすぐに溶けてくれました。冬本番というものの、少しずつ日も長くなり春の足音が近づいている気配も感じる今日この頃。お日様パワーに感謝ですね。


20130130reki01.jpgただ、全国的には各地での大雪のニュースなどを見るにつけ、「もう今年はお腹いっぱいです」との悲鳴が聞こえてきそうです。気象庁は、1月29日頃まで、北日本から西日本の日本海側で大雪・強風のおそれがあると警戒を呼び掛け、お隣の新潟県農林水産部でも大雪対策として農作物管理対策が出されるほどでした。栄村では1月28日現在で1m90cm積雪があるそうですが、昨年のこの時期は3mを超える積雪があり、「今年は少ないくらい(笑)」との何とも豪快なお話も伺いました。重労働である雪かきや屋根の雪下ろしをはじめ、日に何度も行われる除雪作業や雪道の交通にも、くれぐれもお気をつけてください。

20130130reki03.jpg雪の恩恵をたっぷり受けたイベントが行われるも、この時期ならではです。銀世界を味わいたい方は、2013年2月9日(土)・10日(日)、長野県最北部の飯山市で行われる「いいやま雪まつり」はいかがでしょうか。見事な雪像コンテストや山の斜面を利用した長い雪の滑り台「スノースライダー」などがオススメです。あわせて「かまくら祭り」も開催されます。かまくら作りの実演ほか、宝探しゲームや雪上車・スノーモービル試乗会、餅つき大会などが行われる予定です。また2013年3月3日(日)までは「かまくらレストラン」も開店中とのこと。地元名物「のろし鍋」(地元産きのこや野菜、肉がたっぷり入った信州味噌仕立ての鍋。名前は上杉謙信ののろし台に由来)はもちろん、大人も子供もワクワクする秘密基地気分も味わえそうですね。
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かまくらレストラン(信州いいやま観光局)

20130130reki04.jpg2月3日は節分ですね。長野県内でも、県北部の長野市善光寺や県東部の上田市北向観音をはじめ、各地で節分会が行われます。年に4回ある節分(季節を分ける日として、ほかに立夏・立秋・立冬がある)の中でも、寒く厳しい冬を越えて、穏やかな春の始まる立春の節分はとりわけおめでたいということと、昔は立春が新年の始まりにも相当する大事な節目であったことから、「節分といえば2月」とされているそうです。また、季節の変わり目には邪気が入りやすいとされており、節分に行われる邪気をはらう宮中行事「追儺(ついな)」と「豆打ち」の儀式が融合し、現在の豆まきが行われるようになったと言われています。

20130130reki05.jpg「信州の鎌倉」とも言われる上田市別所温泉の奥に位置する北向観音は、厄除けの観音として有名です。県北部の長野市善光寺と向かい合う場所にあるために、「北向観音」と名づけられ、どちらかだけお参りするのは「片詣り」とも言われるほどです。
節分会には、厄除け祈願の年男・年女の皆さんが北向観音の本坊の常楽寺から北向観音まで賑やかに練り歩きます。行列の先頭には、豆を投げつけられる役の赤・青・黒の鬼達がいるのです。その後、14時頃から十数人の著名な芸能人や七福神たちが盛大に豆をまきます。「鬼は〜外っ! 福は〜〜〜内っ!!」皆さんも今年の厄を祓い、福をもらいに行きませんか?
◇関連リンク
信州節分・豆まき特集
北向観音 節分会


20130130reki06.jpgもともと近畿地方特有の風習でしたが、最近は全国区となった「恵方巻き」が、信州でも節分の定番メニューとなりつつあります。恵方巻きを丸ごと食べる由来には諸説ありますが、語呂合わせとして「巻き」が「福を巻き込む」、「丸ごと=切らずに食べる」が「縁を切らない」という意味が込められているようですよ。さらにのり巻きが黒くて太いことから、節分の時に祓う鬼が持つ金棒に見立てているとか。鬼の金棒を食べて鬼退治というわけですね。ちなみに2013年の恵方は「南南東」だそうです。

20130130reki07.jpg恵方巻きは関西発の文化として知られていますが、長野県にも独特の節分文化があるのをご存知でしたか? 長野市の一部や飯綱町、信濃町、中野市、小布施町、山ノ内町など県北部にある慣習なのですが……。
正解は「ナガイモ」です! すりおろしてマグロやカジキにかけた「山かけ」で食べる場合が多いようです。
謂われには諸説あります。
 1.恵方巻きと同じようにナガイモを鬼の金棒に見立てて食べてしまう。
 2.ナガイモをすりおろす姿が鬼の角をすりおろしている様に見えて、鬼が逃げていく。
 3.すりおろしたナガイモはヌルヌルするから滑って鬼が家に入れない。 など
1〜3の様子を想像すると、恐ろしい鬼が可愛らしく見えてしまいますね。 県北部にあるAコープなどのスーパーでは、この時期はナガイモとマグロやカジキが節分の特設コーナーで売られています。県北部の人にとっては当たり前のことなのですが、長野県内でも少し離れれば全く知られていない文化。編集部で調べた範囲でも、長野県が複数の文化圏で構成されていることが感じられて興味深かったです。
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今年の節分はひと味もふた味も違うゼ!

20130130reki08.jpg長野県中部に位置する安曇野市を管内とするJAあづみでは、先週から「ピンクレディー」という晩生種のりんごの出荷を始めました。踊りだしたくなった方は編集部員と同年代ですね(笑)。この「ピンクレディー」はオーストラリア原産で、正式名称は「クリプスピンク」といいますが、「ピンクレディー」は世界共通の商標名。ロゴもかわいいですよ。
20130130reki09.jpgヨーロッパでは恋人たちのりんごとして親しまれているとか。小ぶりで酸味のやや強いりんごですので、丸かじりはもちろんアップルパイにもちょうど良さそうですね。切った後も酸化&変色しにくいという特徴があり、日持ちも良いのでバレンタインデーにもぴったりです♪ JAあづみ直売所「あづみ野ふる里市」でも販売しています。ご希望の方は、ぜひお問い合せ下さい。
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ピンクレディーは恋人と一緒に食べましょう

来週末の2013年2月9日(土)〜17日(日)までの毎日午後6時〜9時、長野市善光寺で、「第10回長野灯明(とうみょう)まつり2013」が開催されます。1998年に開催された長野冬季五輪を記念して、平和を願う精神を後世に遺していくイベント。2004年からはじまり、今回で10回目を迎えます。たくさんの光のアートが並べられた善光寺参道を進むと、5色でライトアップされた国宝善光寺がお出迎え。荘厳かつ幻想的な雰囲気に包まれます。
そんな灯明まつりで、今年もJA長野県グループは大好評の温かいきのこ汁「灯明なべ」の無料配布を行います!!(o^∇^o)ノ 場所は、権堂商店街アーケードの中央通入り口付近を予定しています。なにしろ冷え込む季節。県産きのこがたっぷり入った灯明なべで温まってから、幻想的な善光寺参道をお楽しみください。

20130130reki10.jpgインフルエンザが流行しているようです。全国推定140万人とも……。大事なことは、日頃から体調を整えて免疫力・抵抗力をつけることです。それには栄養バランスのとれた食事と睡眠、そして、ウイルスに接触しないことが大切です。「人ごみを避ける」のが難しい場合はマスクの着用や、外出後の手洗い&うがいを忘れずに。また、インフルエンザウイルスは湿度に非常に弱いので、室内を加湿器などを使って適度な湿度に保つことは有効だそうです。こまめにしっかり、うがいと手洗いを実行し、それでもかかってしまったら早めに医療機関で受診してゆっくり休みましょう!

日ごとに長くなる昼間の時間と暖かい陽射しに、春を待つ気持ちが高まる信州人。ウイルス性の変な流行にのらずに、豊富な雪を満喫する体力と春の訪れにいち早く気づく感性を保ちたいものです。


130130koyomi.jpg[巻頭のカバー写真]雪と氷の季節には、灯篭やキャンドルの火がいつも以上に温かく感じられます。信州の冬はまだまだイベントが盛りだくさん。夜は冷え込みますが、柔らかな灯りが作り出す冬だからこその幻想的な雰囲気を楽しめます。


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*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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