北アルプスの槍ヶ岳山麓では紅葉が進んでいるそうで、ナナカマドが赤茶けた色に染まっています。朝晩が冷えはじめたので、ここからは紅葉も一気に加速するかもしれません。同所では県の鳥であるライチョウも冬支度をはじめたそうで、白い冬毛が足元から徐々に生えてきています。北アルプスの山の上は既に氷点下だそうですので、冬が来るのは近いかも。
寒くなりはじめた県内では、風邪をひく方が増えているようですが、手洗いなどが効果的な予防策だといわれています。10月15日は「世界手洗いの日」として、UNICEFや世界銀行などが構成する「せっけんを使った手洗いのための官民パートナーシップ」が定めたそうです。感染病などの予防のためには、石鹸を使った正しい手洗い方法を広めるために活動が行われるようです。寒くなり始めインフルエンザなども流行する季節となってきましたので、予防接種や手洗いなど予防することが大切です。厚生労働省東北厚生局によると、石鹸と流水を使った場合に15秒洗うと微生物が1/4〜1/13に、30秒洗うと1/60〜1/600まで減少するそうです。さらに速乾性のアルコール消毒液を使うと1/3000にまで減少するそうです。手洗いの効果がよくわかるデータですね。特に溜めた水などではあまり効果は見られないそうですので、注意したいところです。
うがいは、一部の学者から効果について科学的根拠が薄いのではないかとの疑問が出ているようですが、口の中を清潔にする効果はあります。「水道水で、まず口をすすいで口の中の汚れをとり、ガラガラのうがいを1回に5秒間以上する。これを1日に数回おこなう」というものでいいそうです。外出してもどったら、うがいと手洗いは欠かせません。なお、うがい薬などは逆に痛めてしまう場合もあるようですので、使用には気をつけたいところのようです。おいしく食べ、適度な運動をし、健康的な秋を過ごしたいものです。今週のこの新信州暦の末尾に掲載されている「正しい手の洗い方」も参照に。
とはいえ、信州は本格的な紅葉のシーズンに突入です。高い山から里へと一ヶ月ほどかけて紅葉はおりてきます。標高の高い山ノ内町の志賀高原(志賀高原観光協会)や大町市の立山黒部アルペンルート(オフィシャルブログ)や小谷村の栂池自然園(栂池自然園公式ブログ 栂池自然園日記)、松本市の乗鞍高原(乗鞍自然保護センター)などでは、鮮やかな赤がすでに見ごろを迎えているそうです。下伊那郡の富士見台高原(ロープウエー運行会社ヘブンスそのはらの日記)などでも色づきがはじまっています。また、NHKの連続テレビ小説「おひさま」で脚光を浴びている安曇野市にある烏川渓谷(安曇野市ホームページ)や天龍村の天竜川渓谷(天龍村ホームページ)では山が色づきだしています。これから1ヶ月間、同じものを二度と見ることのない紅葉を、是非、あなたの目に焼きつけてください。
長野県の危機管理委員会では、県地域防災計画の主な見直し項目を示しました。福島原発事故を受け、原子力災害対策を新たに設けることになったからです。こちらでは、電力会社等との連絡体制整備や広域的な非難への対応など検討されてます。近隣の新潟、静岡、石川各県との間で、事故についての連絡体制を整備するなどが盛り込まれています。もしものための準備は必要です。長野県北部地震で被害にあわれた方は、地震以降必ず枕元に懐中電灯を用意して寝るといった話をお聞きしたことがありますし、震災以降、緊急時の持ち出し袋を用意されている方も増えています。
備えあれば憂いなしとは良く言ったものですが、いざというときの準備は欠かせません。また県では、農畜産物や空間の放射線量を定期的に検査しており、どこからも国の定める「暫定基準値」以上の結果は出ておりません。しかしながら、味としておいしいというのは個人差があり、原発事故以来、「安全で安心して食べられる食料」のありがたさを改めて感じています。
なかなかの天気に恵まれた先週末の体育の日を含めた3連休は、県内各地でイベントが行われました。長野市では「農業フェア」が行われ、ぶどうやりんご、梨といった秋の味覚が販売され、多くの市民でにぎわいました。川中島まつりにあわせて上田市では「上田古戦場ハーフマラソン」が開催され、2,140人ものランナーが汗を流しました。上高井郡高山村では、東京の女子実術大学の学生が訪れて、ワイン用のブドウを収穫し、フランスの伝統的な服装で足踏みで果汁を絞り、観客にふるまったそうです。長野市のエムウェーブでは、スケートリンクの営業が始まり、約1,000人ほどが来場して初すべりを楽しみました。オリンピックが行われた会場です。
稲刈りも終盤を迎えました。子どもたちが行っている田んぼでも稲刈りが行われています。JA松本ハイランド青年部では、松本市内の保育園児とともに、アイガモ農法で育てた米の収穫。園児たちは「この粒がお米なの」「この虫はなんていうの」などと部員に質問しながら実りの秋を実感し、自然との触れ合いを満喫しました。また、JA信州諏訪やJAながの管内の小学校でも稲刈りが行われています。鎌を使って一株ずつ刈り取って紐で束ねるという作業を体験したこ子どもたちからは、難しいなどの声があがったそうです。簡単なものはなにもないことを彼らも学んだかも知れません。
きのこに関する話題。千曲市食品衛生協会は、A・コープ店舗にてきのこ中毒防止展示会を開きました。本格的なシーズンを前に、きのこ中毒を防止することを目的に毎年開いているのです。展示会では毒きのこや食用きのこなどを展示し、買い物客に呼びかけました。今年からは放射性物質の蓄積も心配されますし、野生の毒キノコは危険性がありますので、是非ご注意ください。
農産物のニュースです。JA上伊那では中生種の梨「二十世紀」を出荷が最盛期を迎えています。9月の台風15号の影響で、全体の5〜7%が落果したものの、事前の対応により極端な落果はなかったそうです。ひとつひとつ熟度と糖度をセンサーで測って万全の品質で出荷しています。JAあづみでは中生種リンゴ「シナノスイート」の出荷がはじまりました。JAの選果所では、
近隣の園地で収穫された「シナノスイート」が詰まった箱が早朝から持ち込まれています。今年の生育は、8月の猛暑などの影響で平年と比べて3日遅く推移してますが、10月に入ってからの急激な気温低下で色づきも良く、糖度も高く仕上がってきています。台風や気候変動に負けないおいしい農産物がみなさんをお待ちしています。
今週末も県内では秋のイベントが盛りだくさんです。15日(土)には、白馬村で「秋の八方尾根アルプス感謝祭2011」が行われ、八方尾根のゴンドラリフトの終点では、アルプホルンの演奏会やりんご、豚汁などの振る舞いが予定されています。また、震災被害にあった県北部の栄村では、「第13回栄村収穫祭」が開催され、栄太鼓の演奏や地元農産物の販売などが行われるそうです。復興に向けて元気を出している地域です。長野県のJAのJA祭などが各地で開催されています。15日には、南牧村の野辺山集荷場周辺でJA長野八ヶ岳の農業祭が、15日、16日と飯田市鼎の緑の広場にてJAみなみ信州のいいだ中央JA祭が行われ、地元農畜産物の販売や振る舞い、イベントなどが行われます。収穫の季節を迎えて喜びの空気があふれています。信州のりんごや梨など味覚や紅葉など信州の秋を楽しみに是非足を運んでください。
*巻頭のカバー写真。民家の庭先にて、今年収穫されたばかりであろう豆が、色とりどりに干されていました。インゲン豆にパンダ豆など、今年の貴重な恵みです。
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●今日12日は満月で、コロンブスの日です。1492年のこの日、大西洋で迷子になりかけていたクリストファー・コロンブスの率いるスペイン艦隊がバハマ諸島の小島に到達しました。コロンブスは西周りの航海でジパング(日本)を目指していて、到着したのは東インドだと確信していました。この日はまたアメリカ大陸の先住民がはじめて西洋人と出会って、数千年続いていた夢の時間が終わってしまった日でもあります。
満月をすぎて数日間は月の影響の大きな日です。十五夜、十六夜(いざよい)、立待月(たちまちづき)、居待月(いまちづき)と月の出が日に日に遅くなつて行くのが実感できるでしょう。夜の長くなる季節です。今週の15日土曜日がもし晴れているなら、夜の9時頃、東の空に月齢18の月とプレアデス星団(和名「すばる」)が接近するのが見れるはずです。結構明るい月なので、双眼鏡があるか、大昔の人たちぐらいの視力があれば。
17日は神嘗祭。今年の新穀を天皇が伊勢神宮に奉納する儀式がおこなわれる日です。かつては祭日でしたが今はそうではなくなりました。神嘗祭は「かんなめさい」と読み、「神を食事でもてなすこと」を意味します。この儀式が終わるまで伊勢神宮や伊勢の人は新米を口にしないと言われていますが、ウィキペディア日本語版には「実際に守られているかどうかは定かではない」と書かれています。そうですよね。新米の美味しさに抗える人はそうはいませんもの。神さまより先に新米を口にしちゃった人は心で手をあわせるように。(^^;)
■手の正しい洗い方 特別付録
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・風邪は万病の元といいます。風邪にかからないために重要なのはとにかく手洗いです。正しい手洗いがあなたの健康を守ってくれるでしょう。正しい手洗いの方法をまとめてみました。必要なものは普通の石鹸とたくさんの水です。
・水の温度は低くても温くてもかまいませんが、可能ならぬるま湯がよいでしょう。
・石鹸を両手の中でこすり合わせて泡を作り全体に行き渡らせます。
・ごしごし洗う時間は、最低でも石鹸をつけてから15秒から20秒間。米国の疾病医療センターでは、「ハッピーバースデー」の歌を2回歌う間と教えています。手のひらや指だけでなく、手の甲も、手首も、爪の間も、とにかく病原菌が潜んでいそうな所はことごとくこすり洗う。
・最後に特に重要なのは、細菌やバクテリアや微生物が他にうつらないように、すべて石鹸を時間をかけてじゅうぶんにきれいに洗い流すことです。
・洗い終え、すすぎを終えたら、ペーパータオルか、清潔なハンドタオルを使って水分を拭き取り、そのペーパータオルなどで水道の蛇口を回して水を止めます。ここでまた素手で蛇口を回すと、そこについていた細菌などがまた手についてしまいます。ハンドタオルはそのまま洗濯機に。
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以上が正しい手の洗い方です。これをしばしば行う必要があります。しばしばというのは、顔のまわりに手を持っていったりすることがあればその前と後に。食事の前に。調理の前に。トイレの後に。鼻をかんだ後に。くしゃみを手で押し殺したときにも。おむつの交換の後も。料理の時に肉を触ったりゴミに触れたときも。犬や猫に触ったりしたときも。いつでもそういうときには手を洗う必要があるということです。
清潔な水と石鹸が近くにない場合はアルコールが入った消毒ジェルを手につけてこすりあわせるといいでしょう。手などについた細菌などを除菌することが手早くできます。アルコールが基本の消毒ジェルの使い方は、片方の手のひらでそのジェルを必要なだけ受け、両の手を洗うようにこすりあわせ、そのまま必要なところを全部洗うようにこすり、手が乾くまでこれを続けます。でもこれは眼に見える汚れが手についていない場合のこと。土などがついていたら必ず流れる水と石鹸を使って正しく手を洗ってください。
参考サイト: 農水省スタイル 正しい手の洗い方
長野県の秋の気象の特徴
長野県の気候 長野地方気象台のウェブサイトより
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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
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