新信州暦 今週は記憶に残る週末になるかも

august.jpg8月に入りましたが、長野県内は涼しい日々が続いています。軽井沢はすでに昼間で20度だと言います。寒いですよね。先週の水曜日から気温が下がり、一週間に県内で30度以上を記録した場所はほとんどありませんでした。過ごしやすいのですが、7月前半が猛暑だっただけに、なにか物足りない気も。8月の長期予報を見てみると、上旬は例年より雲が多く、気温は低め。ただ、中旬から下旬にかけて、例年よりも気温が高くなると予想されています。残暑が厳しい夏になるのでしょうか、それとももう、秋?

flood.jpg立て続けに災害に見舞われて日本列島、この一週間には豪雨による災害が記憶に生々しいです。7月16日からの台風6号による沖縄や日本海沿岸への被害も大きかったのですが、先週の水曜日、27日から30日にかけて福島県・新潟県を襲った豪雨(平成23年7月新潟・福島豪雨)で、一時約40万人に避難指示・勧告が出されるほどでした。長野県でも、大町市と栄村で床上浸水や土砂崩れの被害がありました。今後も大雨による土砂災害への警戒が必要でしょうし、農作物への影響も心配されます。

hischoolbaseball.jpg日本の夏に風物詩はたくさんありますが、高校野球を外すことは出来ません。この月曜日に全49の代表校が出そろいましたが、長野県からは東京都市大学塩尻高校が春夏通じて初の甲子園出場を決めました。甲子園ファンなら誰もが知っている名門、松商学園高校との決勝戦は、延長13回の激闘の末に7対6で手にした劇的な勝利。th_baseball.gifこの勢いで甲子園でも活躍して欲しいものです。「東京都市大学塩尻高校」と聞くと「東京の高校なのか?」と思う人も多いかもしれませんが、東京都市大学(元・武蔵工業大学)の付属高校で、県中部の塩尻市にある、れっきとした県内の高校です。2008年度までは武蔵工業大学第二高校という名前でした。

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長野市内の田んぼでは、早くも鳥よけのネットを設置するところも出てきました。近づいてみてみると、青々とした緑の中に、稲穂が出来はじめているのがわかります。収穫に向かって成長していくんだなあと考えると、秋を思い浮かべて少しだけ涼しい気分になれました。日の光をたくさん浴びて、秋にはおいしいお米に育って欲しいですね。

matsutake.jpg秋に向けてと言えば、秋の香りの代表格、マツタケに関して気になる話題があります。昨年は信州でも大豊作だったマツタケ。今年はどうなるかと言う点も気になりますが、諏訪地区では、マツタケが育つアカマツ林の老齢化が進んでおり、「山の再生」が必要らしいです。具体的に言えば、計画的な間伐などによって、古い林から新しい林へと生まれ変わらせる作業が必要だとか。山の中での間伐は大変な作業ですが、林は急には若返りません。先を見越した手入れをしていかないと、林全体が死んでしまい兼ねません。先週、現地で生産者の研修会が開かれ、林業の組合、生産者、自治体が協力してアカマツ林を守っていく取り組みがはじまりました。マツタケは人工栽培技術が確立されていない、自然任せの採集がメインのキノコです。林の成長など、自然のペースに合わせながら林の環境を維持していく必要があるんですね。

blueberries.jpg果物王国信州。その魅力を体験できるのが、果物狩りです。今はまさに桃やブルーベリーが旬。県内各地の農園で桃狩りやブルーベリー狩りを楽しむことが出来ます。果物狩り情報については、さわやか信州旅ネットを参考にしてください。今年は気候の影響で桃の生育が遅いところが多いようです。ちゃんと開園しているのかを確かめてからお出かけ下さい。ブルーベリー狩りの魅力については、過去記事「かくも贅沢で幸せなブルーベリーの食し方!」をご覧ください。

nihonnosato.jpg2年前に「にほんの里100選」に「クマ、カモシカなどの動物や山菜、キノコの宝庫。コネバチ、おやきなど、山里の暮らしも保つ山里博物館」として選ばれた長野県栄村。去る3月12日未明の長野県北部地震により甚大な被害を受けました。その栄村にある栄中学校で、先ごろ震災後に同校を支援した長野市・須坂市・松本市の3市から5校の中学校を招き、合唱祭「絆音楽祭」が開催されました。震災復興を通して築かれた絆が、力を合わせて地域を元気にしようと企画したこの音楽祭。地域住民ら約100人を交えて、最後は「ふるさと」の合唱で締めくくられました。懐かしく美しい風景が残る栄村。「日本のふるさと」のモデルとなるよう、その復興に力を注いでいます。

jasetumei.jpg東北地方などで放射性セシウムを含む稲わらが肉牛に与えられていた問題で、長野県は「全戸検査」の検討をはじめました。「全戸検査」とは、県内で肉用の牛を育てている農家ごとに1頭を検査する方法で、群馬県、神奈川県、埼玉県、千葉県、富山県などでは既に実施されているか実施が決定しています。既に稲わらの利用実態調査やサンプル検査は行っていますが、「全戸検査」を実施することで信州の牛肉の安心を更に確保していきたいとの思いがあります。JA長野県グループは、今後も県と協力して、食品の安全性を最優先に、放射性物質の問題に対応していきます。

oshikarmovie.jpg南信州の大鹿村に受け継がれる大鹿歌舞伎を題材にした映画「大鹿村騒動記」が全国的に好評です。映画の舞台、ロケ地となった大鹿村には、7月16日に封切られて以降「大鹿歌舞伎を観たい!」という問い合わせが殺到しているようです。しかし大鹿歌舞伎は、伝統的に春と秋に1日ずつの定期公演があるのみ。次の公演は10月16日ですが、あまりに問い合わせが多いため、30日にも追加公演を行うことが決定しました。詳しくは大鹿村公式HPをご覧下さい。


20110803cover_small.jpg*巻頭のカバー写真。道端の畑できれいな紫色を見つけました。キキョウです。秋の七草のひとつで、ススキ草原などで時々見かける花。近年減少傾向が激しく、実は絶滅危惧種にも指定されてます。紫色や白色の、星型の花びら、膨らんだつぼみなどが魅力で、園芸用にも人気。人間に採取され過ぎたことが減少の原因のひとつ。自生するキキョウを見つけたらそっとしておいてあげてください。


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tamagonohi.jpg毎月5日はたまごの日になっています。日本養鶏協会日本卵業協会など関係団体が制定しました。6日土曜日は旧暦の7月7日、伝統的な七夕の日です。日本で今一ヶ月遅れで8月7日に七夕をするようになつているようです。長野市や上田市や松本市では月遅れの、そしておそらく季節感ともふさわしい七夕行事が行われます。camp.jpg行事もいいですが、自然の条件からみても、いずれにしろ今週末は信州でキャンプをする一年で最良の日となります。というより、今週に信州でキャンプをしなければいつキャンプするのと言うぐらい野外生活が快適な気温で過ごせる週末ですので、雨が邪魔しなければぜひお出かけください。6日ははや上弦の月です。

atoms-for-peace-japan_design.png6日はまた日本ではヒロシマの日。1945(昭和20)年8月6日午前8時15分、アメリカ軍のB29爆撃機が、広島市上空で世界初の原子爆弾「リトルボーイ」を市民の上に投下し人々の大虐殺を計りました。あれから66年。ことしは放射能に対する苦すぎる記憶が加わりました。そしてこの日から9日午前11時のプルトニウム原爆「ファットマン」が長崎市民の上に投下された日までの3日間は、日本と世界が平和と放射能について考える日でもあります。

bonbon_t02.gif今週末は信州の夏を体験しに来られる方が最も多い週かもしれません。8月6日には、長野県内でも大きなお祭りがいくつか開かれます。松本市に縁のある人であれば、夏になると街中では必ずどこかで流れている「ぼんぼん松本ぼんぼんぼん♪」という耳に残るメロディーをご存知のはず。そう、松本市の夏祭り「松本ぼんぼん」のテーマソングです。松本ぼんぼんは夏祭りですが市民がグループで参加する「踊りコンクール」という位置づけ。お酒を飲みながら踊ってはいけない、振り付けが決まっている、などルールがあります。昨年は過去最多の312連(グループ)、約26,900人が踊りを披露し、20数万人の見物客で賑わいました。風雲農事録の岩垂さんも踊っています。20235.gif今年も松本のアツい夜に期待が高まっています。また同じ日に長野市でも「長野びんずる」という祭りが開催されます。こちらも市民が参加してシャモジを持って踊るお祭り。松本ぼんぼんとは違い、自由に振り付けが出来るので、個性的なパフォーマンスを観ることができます。今週は信州では踊る週末ですぞ。

県南部の飯田市でも市民の踊りがメインの「飯田りんごん」が開かれますが、飯田市では4日から7日まで、「いいだ人形劇フェスタ2011」が開催されます。国内だけでなく、海外からも人形劇団が集結し、文化会館は勿論、学校の体育館や地域の公民館、図書館など市内100以上の会場で人形劇公演が行われます。700円で購入できるワッペンを着用していれば鑑賞できる公演と、有料公演があります。ringon.jpg一口に人形劇と言っても、そのスタイルは子供向けのものからシリアスなもの、芸術的なものまで様々。「子どもの見るものだ」と侮ってはいけません。世界中の人形劇が見られる機会は全国的にも珍しいので、人形劇の世界に浸りに飯田市へ足を運んでみるのもおススメです。。今年は震災など悲しい出来事があり、日本全国に「元気を出そう!」という気持ちが溢れているような気がします。祭りはそんな気持ちを表現するいい機会ではないでしょうか。

summerintofall.gif8日は二十四節気のひとつ「立秋(りっしゅう)」。江戸時代の暦便覧には「初めて秋の気立つがゆへなれば也」と記されています。本来であれば一年で一番暑い頃、暑さが頂点に達する時節で、まだまだ暑い日が続くでしょうが、しかし暑さには一時の勢いはないでしょう。この日から暦のうえでは秋に入り、空を見あげると秋の雲が天高く巻雲が見えるようになったりします。zansho.jpgわずかながら日も短くなりました。秋は立冬の前日まで続きます。暑中見舞いはもうおしまい。この日以降は残暑見舞いになります。この日を過ぎると、敏感な人はあるかないかの変化に気がつくようになるかもしれません。信州では夜がぐっと涼しくなり、緑の世界に色が混ざるようになり、夕方の光の質が変わって、朝晩の鳥たちのさえずりにかわり秋の虫たちの声も聞こえるようになるでしょう。

firecamp.jpgセミもいのちを振り絞って鳴いています。まもなく夏が終わり、実りの秋に突入します。ぜひ体調管理にご配慮いただき、楽しい夏の思い出作りへ万全の準備を整えてください。お子さんやお孫さんが夏休みというご家庭も多いことと思います。ご家族で海、山、川へお出かけ、またはご夫婦、お仲間と各地にお出かけの予定をされている方もいらっしゃるでしょう。みなさまのお出かけの計画の中に「信州」が予定されていますように・・・! 信州にいらしてくださることを、編集部一同、楽しみに待っております♪ お出かけの際はくれぐれも水の事故やお車の事故には十分お気をつけください。


indexarrow.gif 長野県の夏の気象の特徴
indexarrow.gif 長野県の秋の気象の特徴
indexarrow.gif 長野県の気候       長野地方気象台のウェブサイトより

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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