新信州暦 暑い夏を迎える準備できてますか

heat_exhaustion.jpg梅雨だというのに、ここのところいつもの梅雨とは違った天気が続きます。梅雨があけたと思えるような空に日中は30℃を超える気温。昨日も県内12地点で今年一番の暑さを記録しました。先週22日水曜日は夏至でしたが、その日県内でも安曇野市穂高で34.2℃、松本市で34.0℃、上田市で33.5℃などを記録。夏至以降湿度も高くなっているので熱中症などが心配されています。

candle.jpg先週の夏至の日、日本各地で「100万人のキャンドルナイト」に賛同するイベントが開かれました。それは、夏至と冬至の日の夜8時から10時までの間、証明を消してロウソクを灯して過ごそうという活動です。長野県でも、長野駅前や松本市美術館をはじめ、各地でイベントが開かれました。照明をロウソクだけにしたレストランやバーなども多かったようです。今年は東日本大震災等の影響から、省エネ運動や、犠牲者の追悼として取りあげられるケースも多くありました。しかしもともとは、ロウソクの灯りひとつで、今や失われつつある闇や自然の光を感じながら、いつもとはちょっと違った雰囲気の中で過ごす時間を持つことが目的です。ぼんやりとした優しい光に包まれながら、家族や友人と平和について考えてみたり、環境問題について考えてみたり。もちろん、いつもと変わらない話をしていてもいいのです。いつもとは違う雰囲気を作ることで、身近な物や人のちょっと違った一面が見えるんじゃないかと思います。

k-trucks.jpg「軽トラ市」をご存知ですか? 農家や商店主が軽トラックに野菜や加工品を積んで集まり、荷台をそのまま商品棚にして販売するイベントです。長野県内でも5、6月から各所で今年の軽トラ市がはじまり、26日の日曜日には、長野市篠ノ井(しののい)のJR篠ノ井駅東口駅前通りで「第2回ながの軽トラ市」が開催されました。64台もの軽トラが出店し、大勢の買い物客で賑わいました。出店するのは農作物の生産者である場合も多く、作った人と会話を楽しみながら旬の農作物を購入することが出来ます。農産物だけでなく、工芸品などを出店している場合もありますが、売る人の想いのこもった商品を、会話を楽しみながら購入できる点が、軽トラ市の最大の魅力。松本市では、JA松本ハイランド女性部による軽トラ市がJA松本ハイランド本所隣、グリンパル駐車場にて毎週土曜日の午後4時から6時に開催されてます。長和町でも、毎月第1日曜日(7月は3日)に道の駅「マルメロの駅ながと」(小県郡)で、野沢温泉村でも、毎月第4日曜日(長野市と同日ですが)に開催されます。各地の軽トラ市を回れば、その土地の旬の農作物を手に入れることも出来ます。

summerheat.jpg先週は、当編集部のあるJAビルでの省エネ対策についても紹介しましたが、この1週間で当部署にひとつ大きな変化がありました。それは、扇風機の導入です。エアコンだけに頼っていた今までとは違い、極力エアコンは使わず(29度の設定)、扇風機を回すことで夏を乗り切る作戦です。エアコンからの冷たい空気を扇風機で循環させることで、より効率的に冷却効果が得られると聞きます。e-fan.jpgエアコンの設定温度を1度上げ、扇風機を併用することで、エアコンだけを使用した時よりも約10%の省エネになるからです。エアコンで冷えた部屋より、少し気温は高くても風が少し当たるくらいの方が心地よく感じますし、実際健康にもいいのです。まだエアコンだけで涼をとっている方は、扇風機も使ってみてはいかがでしょうか。

watermelon.jpgここにきて夏を感じるようになっています。ということは、長野県のおいしい野菜や果物の多くが旬を迎える季節がすぐそこにやってきているということです! JA長野八ヶ岳管内では、レタスなど高原野菜が出荷の最盛期を迎えました。葉物野菜も今は一年中スーパーで手に入れることが出来ますが、やはり夏が旬です。どんな農作物でも旬の採れたてを食べると、今まで食べていたものとの違いに驚くものですが、特に葉物では驚きが大ですね。採れたてのレタスを食べるには、直売所に行くのが最も簡単な方法でしょう。いいJAん! 信州HPの直売所情報を活用してください。 果物でも、サクランボ、スイカ、あんず、桃、ブドウなどがこれから次々と出荷されていきます。信州に足が向いた時には、ブルーベリー狩りなど、旬の果物狩り体験ができる農園にもお立ち寄りになり、目と鼻と舌を満足させてみてください。

tohoku-311.jpg3・11の東日本大震災によって甚大な被害を受けた、宮城県のJAみやぎ亘理(わたり)管内の亘理町、山元町で、JA長野県グループ支援隊が月曜日から支援活動を行っています。今回の支援隊は5月に続く第2次支援隊で、県内JAなどから25名が参加。現地では、被災農家の復興支援などを行っています。震災から3ヶ月以上が経ちましたが、助け合いの火を絶やさずに、より良い未来へ前進し続けたいですね。

sakaemuranetwork.jpg3月12日未明の長野県北部地震の被災地である栄村では、未来へ向けた取り組みが活発化。20日には復興ビジョン懇談会が開かれ、これからの復興に向けての意見交換がなされました。最近では県外からの注目も高まって、復興のための様々なイベントに県外からの参加者が見られるようになってきたと言います。単なる「復旧」ではなく「復興」を目指している栄村は、震災というきっかけがあったにせよ、日本の農村のモデルケースとなっていくことでしょう。ニュースで取り上げられる機会は減ってきていますが、栄村の復興に向けた取り組みは、これからが注目です。民間非営利団体(NPO)法人・栄村ネットワーク「栄村復興への歩み」のサイトをときどきチェックしてください。

Matsumoto-Castle.jpg世界最大級の旅行口コミサイトであるトリップ・アドバイザーのなかで日本を訪れた「外国人観光客お気に入りの観光スポットトップ20」が公開されていて、そのなかにあの冨士山よりも上位に信州からふたつの場所がトップ10入りしています。第7位に「地獄谷野猿公苑」(「渋谷から大宮、新幹線で長野へ、さらに電車で湯田中へ、でもそれだけの価値が間違いなくあります!」とアメリカ人のボイスさんの声)、そして東京デズニーシーを押さえてナンバー3に入ったのが「松本城」(松本市)でありました。「日本で訪ねたお城の中ではベスト」(シンガポールから来たモウモウさん)「この建物の素晴らしさを表現する言葉が見つからない」(アメリカ人のバッジさん)の声が並んでいます。あの黒い外観をカッコイイと思うのはわれわれだけではなさそうです。

mag_300.jpg前回の配信で、このブログマガジン「長野県のおいしい食べ方」は300号を迎えることが出来ました。改めてご愛読を感謝いたします。すでにお知らせしたとおり、この7月1日からみなさまへの300号分の感謝を込めて、「長野県のおいしい食べ方300号記念キャンペーンチャリティセール」を行います。長野県各地の特産物を、数量限定のお買い得価格で購入して頂くことで、売上収益金を「全額」被災地へ義援金として送り届ける特別な企画です。7月1日から11月末日までの夏から秋への期間ですので、季節によって商品が変化するのも、多種多様な生産物を持つ長野県ならでは。7月1日のチャリティーショップオープンをお楽しみに! チャリティーショップはJAタウン・全農長野「僕らはおいしい応援団」内となります。

cover11063_small_fix.png*巻頭のカバー写真。夏野菜を代表するきゅうりの今です。黄色い花の後ろがきゅうりに育ちます。他の野菜に比べて育つのが早く、最盛期には日に2、3度も収穫することも。曲がっていても味とは関係ありません。採れたては、みずみずしくて、そのままで本当においしい!


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beatles.jpg本日29日ですが、1966年のこの日、人気絶頂のイギリスのロックグループ・ビートルズが初来日しました。翌日から東京・日本武道館で3日間5回の公演を行ったのですが、学校をさぼってかけつけた高校生ら6520人が警察に補導されたそうです。まあ今よりもみな45歳も若かった頃の話で、当時の高校生はみなさん還暦を超えています。

july.jpgまもなく7月です。7月の別の名前としては、ふみつき(文月)が一般的です。元々は旧暦7月の名前でしたが、今では新暦でも使われるようです。日本語ではさらに、あきはずつき(秋初月)、おみなえしづき(女郎花月)、しんげつ(親月)、たなばたづき(七夕月)、めであいづき(愛逢月)、らんげつ(蘭月)、りょうげつ(涼月)などがあります。季節の移ろいに敏感だった北米先住民は、その年の7番目の月を、草を刈る月、鹿の角が落ちる小さな月、(果実がたわわに実って)枝の折れる月、トウモロコシの熟す月、雷の月、ワイルドチェリーの熟れる月、赤いサクランボの月、ユリの赤い花の月などと呼んでいました。

kamabutatsuitachi.JPG7月1日が新月。この日はまた死者の霊魂が地獄の石戸を突き破って出てくる日と言われていて「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」と名づけられています。あの世の釜の蓋が開いて、ご先祖さまの精霊が冥土からそれぞれの家へ旅立つ日です。すでに冥土に行かれたご先祖さまたちの精霊が、お盆の日に間に合うようにそれぞれの家に帰ってくるためには、7月になってあの世の釜の蓋が開らいたらすぐ旅立たないといけないと考えられたのです。それだけあの世は遠くにあるものなのですね。

camping.jpgこの日は各地で公式の山開きや海開きが行われます。長野県には海こそありませんが、山やキャンプ場がたくさんあり、これから始まる夏を存分に楽しむことができます。キャンプ場案内のサイトはたくさんありますが、無料もしくは格安で泊まれるキャンプ場案内は、バイクのツーリングの愛好家のための情報サイト「はちの巣無料キャンプ場ガイド(長野県)」に詳しいです。

thunder.jpg7月は梅雨の頃で、今年は梅雨明けも早そうな雰囲気ですが、それでも雨降りの日が多く、短時間に激しく降るスコールのような雨も増えていますし、雷も多発します。この時期の日本全国での落雷数は平均的に100万回程度もあるそうです。信州の高原や山でも落雷に気をつけなくてはならない季節。これもなにかの縁ですから、雷なんでもサイトにある「山やキャンプ場での避難方法」に一度は必ず目を通しておきましょう。そこにはたとえば「身に着けている金属類について」として「金属類の持ち物をあまり気にする必要はありません。金属か、木製品か、プラスチックかにかかわらず、突起部分が体から突出した状態にならないように注意します。棒状のものは持たないことが重要な原則です」とあります。山であれば、ピッケル、釣であれば釣竿、ゴルフ場であればゴルフクラブ、運動場であれば野球のバットやテニスのラケット、街中であれば傘といった「手に持っている棒状のもの」が雷を招き寄せる可能性が高いことを覚えておいてください。

edonotaue.jpg7月2日は暦の雑節にいう「半夏生」。これは「はんげしょう」と読みます。なにやら気味の悪い雰囲気の言葉ですね。「半夏(ハンゲ)という毒草が生ずる」とされる日です。もともと日本が建国される頃に古代中国の黄河中流域から伝えられた暦のうえの言葉で、この時期、中国大陸や沖縄では梅雨も終わりかけて、カラスビシャク(烏柄杓)というサトイモ科の薬用植物が姿をあらわすことから「半夏生」と呼ばれます。食用には適さないサトイモ科のカラスビシャクの中国名が「半夏」です。現代でも漢方薬には「半夏厚朴湯」とか「抑肝散加陳皮半夏」とか、この半夏が使われているものがあります。江戸時代までは、農業暦のなかで、半夏生の日には田の神さまが山の家に帰られてしまうので「半夏生の日までに田植えは終わらさなくてはならない」とされていました。そしてこの日から5日間を農家の休日とした地方もあったようです。

dog.jpg3日はアメリカでは本格的な夏の日のはじまる日とされます。西洋の農業暦では「犬の日がはじまる(DOG DAYS BEGIN)」と記載されています。犬が暑さに弱いから夏を犬の日と呼ぶのではありません。ドッグ・デイズは7月3日にはじまり、40日後の8月11日まで続きます。北半球ではこの時期、夜明けの東の空低く、明るくなりかけた地平線のすぐ上に、ひときわ輝く星が見えます。夏に一晩中星を見て夜明けを迎えた経験のある人はみんなこの星をよく覚えていると思います。その不思議な輝き方をする星が「シリウス」です。シリウスの別名が「犬の星(ドック・スター)」、中国名は「天狼星」、和名は「青星」。おおいぬ座で最も明るく輝くシリウスが夜明け直前の東の天空に出ているこの季節が、一年で最も暑い季節と重なっていることから、真夏の季節のことが「ドッグ・デイズ」とされたのです。北半球では東も西も、今週から本格的な夏にはいります。本州のまんなかに停滞している梅雨前線も、たっぷりと水を大地に供給して、夏の準備にいとまがありません。

necchusho.jpg真夏日が続く本格的な夏を前に、注意したいのが熱中症。農作業を炎天下の中で行なう農家は、木陰でお茶を取りながら水分補給をしています。今夏も、すでに平年並みの暑さが予想されていますので、日陰で休み早めの水分補給取るなど注意をしましょう。いつでも水筒などを用意しておいて喉が渇いたなあと思うようになる前に水分は補給してください。環境省が提供する「熱中症環境保健マニュアル(2011年5月改訂版)」を活用してください。

indexarrow.gif 長野県の夏の気象の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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