新信州暦　温泉にリラックスしに来ませんか

インターネット検索サービス最大手の「グーグル」が先ごろ、２０１０年に検索数が急上昇したキーワードのランキングを地域ごとに発表しました。それによると長野エリアでは「 1 知事選」「 2 パワースポット」「 3 戸隠神社」「 4 松茸」「 5 長野オリンピック　ジャンプ」となっています。知事選では「元県副知事の阿部守一氏（49）」が当選、そしてパワースポットブームでは、世界でも有数の「気」(波動)の発生する「ゼロ磁場」である「分杭峠（ぶんぐいとうげ　伊那市）」が話題になりました。分杭峠への道路は現在春まで閉鎖されています。戸隠神社は吉永小百合さんのコマーシャルの影響の大きさがわかります。「松茸」は昨年大豊作でしたからね。そして窮地に陥った日本ジャンプ陣が奇跡の金メダルに輝いた瞬間は、日本の人たちの心に今なお強く焼きついているようです。

先週は仕事始めや周囲の方々へ新年の挨拶など、年明け早々忙しく過ごされた方も多いと思います。今年も仕事に励むぞと決意を新たにされた方、努力の成果をいよいよ発揮しようと張り切っている受験生の皆さん、ここはなにをされるにもまずは体が資本です！　風邪やインフルエンザも流行ってきているみたいです。毎日の食事から健康づくりを意識し、風邪など吹き飛ばしてご活躍ください。年も明けたばかり。健康な体でよいスタートを切りましょう！

連休真ん中の日曜日、朝から暖かく、気持ちのよい晴れ間が広がってましたが、夕方近くになると空に浮かぶ雲を見て「これは雪になるわよ」と知人が言いました。しばらくすると本当に雪が舞いはじめたのです。聞けば山登りが趣味という知人。変化の激しい山の天気を読むために、雲の状態を見極める術を習得していたようです。

ここへきて信州は毎日厳しい寒さとの戦いです。寒さをこらえて朝、布団から出ること自体も戦いですが、敵は寒さだけではありません。通勤時に雪が降れば、自動車の運転は視界が悪くなり、スリップにも気をつけなければ。徒歩でも油断すれば滑りやすくなっている路面を歩くには、実に多くの神経を使います。時折、自転車で雪の上を運転する人の姿を見ると、「さすが雪国！」と称えたくもなりますが、とても危険です。雪道、氷道の時期は、時間に余裕をもち、通勤に工夫をしていただきたいものであります。

先週末から県内各地でどんど焼きや道祖神祭りが行われています。無病息災、家内安全、五穀豊穣などを願うため、各地域ごとに特色ある伝統行事がこの時期に行われるのです。７日には長野県更級郡大岡芦ノ尻地区の道祖神祭り（写真）、そして小諸市御影新田の道祖神祭りが行われました。また９日、安曇野市豊科で小正月の伝統行事、「建て御柱」が行われました。１５メートルのヒノキ御柱に竹棒で骨組みをし、色とりどりの花飾りや巾着などが飾られるのですが、その光景は見ごたえありです。また同日、長野県下伊那郡阿南町西条では「神送り」が行われました。これは「早稲田人形芸居」の人形をつけた神輿を担ぎ、人形をもって地区を練り歩く行事です。時代と共に消えてゆきかねないこれらの行事は、地域の人々の努力によってかろうじて守られています。

お正月のおご馳走で体が重くなってしまったという方、ウィンタースポーツに出かけてみませんか。もちろん信州はスキー王国ですが、他にも冬の遊び方はたくさんありますよ。上田市芳田の市民の森スケート場では「スポーツレクレーション祭２０１０」として「スケート場祭り」が８日に開催されました。今年からフィギアスケートの講習会もはじまりましたよ。スケート場は２月１３日まで。貸し靴もありますし、リンクも内リンクと外リンクの二面あります。

また、長野県南佐久郡小海町の松原湖では、ワカサギ釣りが今盛んです。９日には県内外から３００人ほどが集まり、氷上に穴をあけ、そこから糸をたらして氷の下に泳ぐワカサギを釣るという、冬ならではの釣りを楽しんだようです。今年はいわゆる「釣りガール」も増加傾向にあり、雰囲気も明るく、成果は前年よりもワカサギが一回り大きいそうです。

本格的な冬となり、田畑から収穫される農作物は少なくなったとはいえ、信州では寒天を筆頭に厳しい寒さを利用したこの時期ならではの郷土食が作られています。茅野市では９日、「寒ざらし蕎麦」の仕込みがはじまりました。９日から１９日までの１０日間、冷たい清流の中に蕎麦の実が浸されています。厳寒期の清流の中で蕎麦の実を浸し、天日と寒風で乾燥させることで、そばに甘みと歯ごたえが引き出されるそうです。また、ＪＡ大北管内では、恒例の凍り餅作りがはじめられています。近々当ブログでもその詳細をご紹介いします！　お楽しみに。

さて、県内各地ではイチゴ狩りがはじまっています。「イチゴ食べ放題！東山観光農園のいちご狩り」６月頃まで。「喬木（たかぎ）村のいちご狩り」５月３１日（火）まで。「こもろ布引いちご園」６月３０日まで、など各地の開催情報をお見逃しなく♪

１０日は成人の日でした。晴れて成人の日を迎えたみんなに、おめでとうを。雪国の信州では雪の降る中、晴れやかな着物を着て歩く・・・なんていう過酷な成人式もないわけではありませんが、幸いにも昨日は北部地域を除いてほぼ県内全域で冬晴れでした。みんなの行いが良かったからでしょう。多くの若者が成人したのち、広く社会を見た上で信州に帰り、信州の良いところを知ったうえで地域を支える仲間になってほしいと願います。

＊巻頭のカバー写真を入れ替えました。先週末、青空にそびえたつ浅間山です。標高2,568m。雪の衣がきれいです。撮影場所は佐久市でも浅間山が最も美しく見える場所として定評あるところですが、どこから見る浅間山が好きかは人により意見も分かれます。皆自分の住む場所から眺める浅間山が好きなのです。

●ここのところ寒い日が続いています。１日をとおして氷点下の日も珍しくありません。これからしばらくが、信州全域でも激しく寒くなる季節です。標高１０００メートルを超えるところではマイナス１５度に達することも珍しくありません。長野県の最低気温の日はたいてい毎年このころにあります。諏訪湖もまだ凍ってはいませんが、諏訪地方が冷え込むのは例年１月末で、そのころ御神渡りができますので、神さまが湖をお渡りになるのをまだ期待したいと思います。

晴れた天気がことのほか続くこの寒い季節の信州が、ほんとうはいちばんリラックスできるのかもしれません。冬のリゾートの暖かい旅館やホテルの部屋で、おいしい食事をして温泉にのんびりつかって、体をほこほこに休めてあげてください。元気が体にみなぎったら、今度は暖かな服を着て、冷たいけれど遠くの春をかすかに感じられる空気のなか、白い息をはきつつ山々を見ながら散策する。雪の上をスノーシューズで歩き回ったり、スキーやスノボを満喫したり、同じように温泉に浸かってリラックスする猿たちを見に行ったり、各地で開かれている冬の祭りに参加したり。暖かい室内にこもってこたつ三昧してばかりいてはほんとうの信州の楽しさは味わえません。冬には冬の信州を楽しみましょう。

今日１２日は上弦の月。週末の１５日の小正月にかけて注連飾りやダルマなどを燃やす「どんど焼き」が各地で行なわれてきています。場所（松本や安曇野）によっては「三九郎」と呼ぶところもありますが、正月飾りを焼く煙に乗って、正月の間訪れていた年神さまが天に帰るのだと言い伝えられています。健康になるようにと願い、子どもたちは米粉で作った団子や餅を焼いて食べます。昨年「人気温泉地ランキング」の満足度№１に選ばれた野沢温泉ですが、ここでおこなわれる野沢温泉道祖神火祭り（写真）もこの１５日にピークを迎えます。１３日から１５日にかけて高さ１５ｍブナの大木で社殿を建ちあげ、１５日の夜７時頃からめでたく建ちあがった社殿で繰り広げられる、火つけの攻防が毎年見物です。翌日まで燃え続ける燃え落ちた社殿の残り火で餅を焼いて食べると、一年間健康で過ごせるのだとか。

今、動物たちの多くは地中深くの穴にこもって、冬眠をしたりして、真冬の寒さから隠れています。こういう時は暖かい火のそばで本を読んだり、インターネットで種屋や種苗屋さんのオンラインカタログをのぞいたりして、春に菜園に植えるものを考えるのにふさわしいときです。また土を返せるようになるのが待ち遠しくもなります。今年作りたいもののリストを作ったら、種を注文する前にもう一度畑の広さを冷静に考えましょう。虫たちや鳥たちのために、また天候異変もあるし、種は多めに少しずつ時をずらして植えていくのが鉄則です。

インターネットには知っていても役に立つかわからないけれども知らずにいるよりは人生が楽しくなる知識がたくさん埋まっています。冬眠が生き甲斐となる今にふさわしいトリビアをいくつか紹介しましょう。人間は人生の１／３を寝て過ごします。これは生涯になおすと２０年間以上にもなるそうです。まばたきする回数は１分に２５回で、１年では６００万回以上だとか。人間は一生で６万リットルの水を飲みます。くしゃみの速度は時速１６０キロで、咳は時速１００キロ。そうそう、人間の身体で耳と鼻はいつまでも成長をやめないそうです。肌は毎月新しくなり、骨は３ヶ月に１回新しくなります。毎秒１千万の細胞が生まれ変わります。それではまた一週間後に別人のようになってお会いしましょう。

　長野県の冬の気象の特徴　長野地方気象台のウェブサイトより