そのカフェは、住宅街にひっそりとあります。でも、そんなことを忘れてしまうような、まるで森の中の一軒家にいるような錯覚になってしまうお店です。名前は「こつこつ豆と器」。名前のとおり、オーナーさんがこつこつと準備をしてつくりあげたカフェです。
5年前に、小布施町の中古住宅をリノベートしてカフェスペースを作りましたが、オーナーさんの出産・子育てで一時そのままに。念願かなって、先月(7月)オープンしました。 カフェの入り口までは植栽をくぐり抜ける小路のようになっていて、オーナーさんがご主人とこつこつ植えて育てた植物たちが、訪れた人をやさしく迎えてくれます。真夏の暑さも、植栽を通した風がカフェの店内に通り、爽やかな気分にさせてくれます。 スペースデザインは、東京・恵比寿のパシフィック・ファニチャー・サービスのデザイナーさんにお願いしただけあって、オシャレで気持ちの良い空間になっています。
「こつこつ豆と器」の自慢は、珈琲豆と雑貨。珈琲豆の仕入れ先は秘密だそうですが、国内でも有数の焙煎人から毎週新鮮な豆が届きます。「新鮮で良い豆だけを使った珈琲は、何杯飲んでも胃に負担がかかりません」と話すオーナーさん。確かに、オーナーさんが淹れてくれる珈琲は絶品。一度味わって見る価値あり、です。
その他のドリンクメニューも、砂糖を使わず麹のもつ甘さだけの甘酒や、雪の下にんじんジュース、辛口ジンジャーエール、温州みかんジュースといった体に良いものを厳選しています。
アフォガード
たかきび粉のレモンパウンド
スイーツは、絶品の珈琲豆で淹れたエスプレッソをかけるアフォガードや、たかきび粉のレモンパウンド、雑穀スコーンなど。アフォガードは、エスプレッソの苦味とバニラアイスの甘みが溶け合う至福の味でした。
雑貨は、陶器、リネンなど県内外の作家さんの作品と、古物商の資格を持つオーナーさんが自ら買い付けた古い道具たちが並びます。自然で優しい風合いの陶器は、使い込むほど愛着がわきそうなものばかり。エプロンなどのリネン類はお隣中野市在住の作家さんのもので、「こつこつ豆と器」の店頭で、刺繍などのオーダーも受けられるそうです。
「実は一番売れます」と笑うオーナーさんが厳選した、時を経た風合いのある道具は、店内だけでなく、お店の庭にも展示されています。木陰に並ぶ古い道具を眺めていると、不思議に心が落ち着きます。 作家さんの作品や、古い道具たちは、Webサイトやフェイスブックでチェックできます。
栗菓子と町づくりで有名な小布施町にお越しの際は、素敵なカフェ「こつこつ豆と器」を探してみてください。
こちらは 2015.08.04 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
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