前編「食べる編」に引き続き、長野県上田市にある人気直売所「いずみの里」のおもてなしのヒミツをお届けします。
午前9時の開店前から、駐車場にお客さんの車が集まりはじめ、開店と同時に、野菜・果物・パン・加工品・花などの各コーナーは、お目当ての品を求める人々で活気にあふれます。と同時に、朝とれたばかりの野菜を並べ、一枚一枚値札を貼っている生産者の姿も見られます。
「いずみの里」、人気のヒミツを握るのは、生産者一人ひとりのアイディアや潜在力にあるようです。今回は、生産者の畑へいってみましょう。
朝どり野菜を出荷する会員
朝8時、開店前に手かごいっぱいの野菜を並べる生産者会員の皆さん。品物がなくなるころ、日に何度か採りたて新鮮野菜を搬入します。笹平博幸さんもその一人。「いずみの里」から車で15分、すぐ上には松茸小屋があるという、塩田平を一望できる畑に案内してもらいました。元は薬用人参畑という土地に、ご本人にも何種類か分からないというほど、多品種の野菜(水菜・大根葉・ホウレンソウ・小松菜・パセリ・春菊・ブロッコリー・白菜などなど)を育てています。「直売所でお客様から○○が食べたい、と言われているうちにいろんな種類を育てることに」と水菜を収穫しながら話してくれました。
「ここは土良し・風通し良しと野菜の生育にはもってこい。だから無農薬で育ててる。草取りは大変だけど、体にいいものを美味しく食べてもらいたいから」
生産者会員の皆さんが日々丹精込めて育てた品があってこそ、美味しい野菜であることも、消費者の私たちも忘れません!
上から、レタス、パセリ、葉が巻く前の白菜
人気直売所は、冬場も工夫しています。
最後に生産者会員の皆さんを支えるJA信州うえだ西部地区統括支所、石井千春支所長さんからひと言。
「(生産者のみなさんには)季節ごと、安定した生産物の供給をお願いしています。もちろん農薬防除日誌の管理など、安全・安心の取り組みも万全ですよ。他にも毎月、最終日曜日の9時から、お買い得な朝市も開催しております。冬場も加工品など工夫して出来るだけ多くの品をご用意してもらってますので、ぜひお出かけ下さい」
値札は生産者が一枚一枚貼っています
地産池消の発信基地として、また生産者と消費者をつなぐ場所としてすっかり定着してきた直売所。「いずみの里」では、おもてなしの心が育む生産者の皆さんと地元常連さんとの交流で、訪れる人の心も胃袋もがっちりキャッチ♪ しているんですね。売れる直売所の人気の秘密を垣間見た気がしました。みなさんも、信州の新鮮、安全、おいしい直売所をぜひ楽しんでくださいね。
◆「人気直売所のおもてなしのヒミツ 食べる編」へ
◇関連リンク
・JA信州うえだ直売所
◇生産者直売所「いずみの里」
平成22年オープン。平成25年10月現在、生産者150人が会員登録済。注目は品揃えの多さ。旬の葉物野菜(春菊・ホウレンソウ・小松菜・パセリ・大根葉など)やズッキーニ・ブロッコリー・りんご・梨・栗・カボチャ・きのこ・新米で棚が埋め尽くされている。
住所:長野県上田市吉田305
電話:0268-28-6505
営業:通年(ただし、年末年始はお休み)
時間:3〜12月 9:00〜18:00
1〜2月 10:00〜18:00
おもてなし試食会:
毎月第2土曜日10:00〜正午(試食がなくなり次第終了)
朝市:
毎月最終日曜日9:00〜