エイプリル・シャワー(4月の雨)はメイ・フラワー(5月の花)を約束するという格言が欧米にはあります。4月も2週目に入り、大気はまだ安定しないものの、だいぶ暖かい日が続いています。今週号の「おいしい桜情報」にもあるように、信州でも桜が咲いています。南信では見ごろを迎えている地域もあり、この週末はお花見はもちろん、イベントやお祭りでにぎわいます。また、ウメ、ザゼンソウ(今週末から白馬ざぜん草祭り)なども見ごろを迎えていますし、その他、スイセンやフクジュソウ、ミズバショウなども咲きはじめ、信州全土がまもなく花々に包まれます。千曲市にあって民間最大規模を誇るチューリップ園(写真)のチューリップの里の開花状況はただ今20%程度とか。さらに詳細な信州の花情報は「信州花だより2007」までどうぞ。
安曇野市では先週金曜日の6日に、冬の暖冬の影響もあり、また農繁期時期をずらす効果もあって、長野県では最も早い田植えが行なわれました。なんでも、4月10日前に田植えをするのは、今回が初めてのことだそうです。田植え機が田の中を往復して、みずみずしい緑がはえそろいました。しかし、その他の各地域での田植えは、まだまだこれから。
また、野菜農家も忙しさを増してきています。レタスの一大産地のJA洗馬管内(塩尻市)では、定植がピークを迎え、この忙しさは4月下旬まで続きそうです。りんご農家は、農作業が本格化するりんごの花の開花を約2週間後にひかえ、着々と準備をすすめています。

●今日(11日)は下弦の月で来週の火曜日(17日)には新月を迎えます。12日の夕空に、金星とプレアデス星団(すばる)が並びます。金星は肉眼でも見えますが、すばるを確認するには双眼鏡があるとよいかも。
15日(日)には、信濃の国の一宮である諏訪大社上社(諏訪市)前宮(茅野市・写真)でとても珍しい行事の御頭祭(オントウサイ)がおこなわれます。日本全国に1万以上もある諏訪神社はこの諏訪大社の末社で、諏訪さまがこれほどまでに人気を博したほんとうの理由は、仏教が広まると共に肉食を禁じる風習が広まる中、唯一諏訪の神さまだけが「肉食を禁じなかった」からという説もあるぐらいですし、諏訪大社のウェブサイトにはこの御頭祭の解説として「特殊神饌として鹿の頭を始め鳥獣魚類等が供えられるため一部では狩猟に関係したお祭りの如く言われています」と書かれています。御頭祭は、動物たちの生命をいただくことを神々に感謝する行事だったようで、日本列島で最も長く、狩猟をおこなっていた時代から続けられている祭りのひとつとされるものです。
長野県の春の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより