新信州暦 2月も残りわずかです

立春が過ぎてからも長野県内は寒い日が続いています。
19日には、上田市菅平で氷点下29・2度を記録しました。長野地方気象台によるとこの気温は、本州にある観測地点で観測史上最低ということです。これは上空の寒気と放射冷却の影響だとのことで、私たちには想像もつかない気温です。このほかにも、県北部にあたる野沢温泉村では氷点下15・5度まで下がるなど各地で最低気温を記録しました。建物内の水道管が凍結したり、窓の内側についた結露が凍ったりといった家も多かったかもしれませんが、今後は寒気が北上していくために平年並みくらいに気温が戻っていくそうです。
今年は平成18年以来の豪雪だと言われており、JR大糸線は雪のため南小谷駅から新潟県の糸魚川駅までの間が全面運休となっているそうで、現地の方の病院への通院など生活に支障が出てきているそうです。
同じ19日には、諏訪湖の湖面が結氷してせり上がる御神(おみ)渡りを認定し記録している八剣神社(諏訪市小和田)が、御神渡りの状況を諏訪大社に報告する「御渡(みわた)り注進式」が行われ、ここで氷の筋の位置や氷の厚さなどを記した「注進状」2通が大社に納められました。また、この翌日の20日には岡谷市湖畔の岸には氷の山脈が出現したそうです。これは湖面に張った氷が岸に打ち寄せられてできたもので、八ヶ岳連峰をバックにした写真を撮影しようと駆けつけた方もいたようです。

koyomi20120222_01.jpg信州の冬の風物詩の一つに白鳥の飛来がありますが、今年はなんと、千曲市の田んぼに羽を休めに来ているそうです。どうも、新潟県では大雪のため餌が食べられないので、餌のある内陸部の田んぼに飛来しているのではないかといわれています。野生動物にも気候の影響が出てきたという事ですが、こんな珍しいお客さんなら嬉しいですよね。

koyomi20120222_02.jpg今年もおいしい農畜産物の生産に向けて着々と準備が進められています。
県内一のスイカ生産量を誇るJA松本ハイランド管内で、ハウススイカの接ぎ木作業が始まっています。なんでも夕顔を台木にすると病気などにかかりにくい強い苗になり、さらに良い品質のスイカができるとのことです。

JA北信州みゆきではおもしろい取り組みが行われました。花卉(かき)共選部会青年部は、飯山市内にある生花店に自ら制作した花のアレンジメントを展示し、PRしました。なんと男性をターゲットにした試みで、バレンタインデーを前に、「男性から女性への贈り物には花」を選んでもらおうとの取り組みだそうです。男性の中には花に詳しい人は少ないかもしれませんが、知識があると一段と素敵な贈り物になるかもしれません。

JA上伊那にある伊那華のみそ娘加工組合は、「熟成米みそ」の仕込みを行いました。地元産の大豆「ギンレイ」と「コシヒカリ」、粗塩を使い、添加物を一切使わずに仕込みます。作ったみその約2割は地元の小・中学校や希望する保育園の給食用に提供するそうです。最近はあまり見られなくなったみそづくりですが、地元の材料で作られるこだわりのみそは味わってみたいものですね。

koyomi20120222_03.jpgJA須高では、アスパラガスのハウスの被覆作業が始まりました。今年は雪が多かったため、雪かきの作業から始まるそうですが、順調に行けば3月初旬には出荷になるとのこと。おいしいアスパラを早く食べたいですね。

塩尻市では、昨年テレビ番組で取り上げられて現在人気となっている「キムタクごはん」を名物にしようと商品化に取り組んでいます。2002年から学校給食で親しまれているそうで、キムチとたくあんなどを炒めてしょうゆで味付けをしてご飯と混ぜて作るそうです。公式レシピは塩尻市ホームページをご覧ください。コンビニではおむすびやチャーハンでも売られているそうですが、手軽に作れそうなレシピですので、ご家庭でも是非お試しを!

koyomi20120222_04.jpg少しずつ寒さもほころび始めていますが、辰野町では、「第10回沢底福寿草まつり」が今週末の土日に行われます。ほたる太鼓の演奏や日本最古の道祖神の案内、豚汁やあんころもちの販売も行われます。一足早い春の訪れを感じることができそうですね。
今月はじめから行われていた「大町温泉郷 夢花火と音の祭典」は25日が最終日となります。寒空の中での花火もきれいでしょうし、スノーキャンドルやミニかまくら作りなども体験できるそうです。

2月23日は「富士見の日」だそうです。語呂合わせから富士見町の記念日となっているそうで、「富士見の日記念イベント」が同じく25日に行われます。富士見太鼓の演奏や古代米を使った餅つきなどが行われ、アルクマやすわ湖太朗、セロリンなどのゆるキャラが集まるそうです。

koyomi20120222_05.jpgなんとなく今年のカレンダーを見ていると2月29日があります。今年は2012年で4で割り切れる年がうるう年のため、一日多いんですね。得したような損したような複雑な気分になりますが、2月29日は語呂合わせで「ニンニクの日」だそうです。インフルエンザや風邪が流行っていますので、ニンニク料理を食べて吹き飛ばしたいものです。

koyomi20120222_06.jpgいよいよ2月も残り1週間ほど。3月は卒業式などのイベントがありますし、4月からの新生活に向けて準備する期間になる方もいると思います。よく食べしっかりと体調管理をしたいですね。




koyomi20120222_cover.jpg*巻頭のカバー写真。年末に漬けた野沢菜があめ色に変わり、少し酸味が混じった味がなんとも言えない感じです。今の時期、信州ではよく目にする漬物で、漬けた時とは違う味わいがあり、二度おいしい郷土食です。



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*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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