11月に入り、本当に11月なのかというくらい暖かかった長野県でしたが、その反動もあったのでしょうか先週からの朝の冷え込みには、身体も少しびっくり。それでも立冬を過ぎ、空は青空でも夕方近くになりますと「おー冷えてきたなぁ」と感じる毎日です。気象庁の発表ではラニーニャ現象が発生しているとのことで、今年の冬が寒くなる可能性も。節電の冬、寒い信州ですが工夫して乗り越えたいところです。
先週は、当ブログをお休みしておりましたが、その間に長野市内へも紅葉はしっかり広がっていますよ。市内の小学校では、黄色に染まったイチョウの木の下で落葉掃きをする光景も。週末の降雨で、たくさんの落葉が溜まったことでしょう。13日の日曜日、長野市南部の公園ではすっかり色づいた園内で、大勢の家族連れが、晩秋を楽しんでいる姿が見られました。また、長野市飯綱にある落葉松林では、茶色い葉っぱが道路に敷き詰められていました。松葉は滑りやすいので、スリップ事故には注意したい季節でもあります。
信州紅葉だより
りんご畑には、収穫間近の「ふじ」が赤くたわわに実っていました。りんごの横綱の登場!!ふじは、収穫・出荷のトップシーズンを迎えます。
県中部の山形村では、特産の長いもの収穫がはじまりました。同地区のJA松本ハイランドでは、成長は平年並みとのことで、年内は16万1千ケース(1ケース10キロ)を目標に12月28日まで収穫が行われます。これから長いもが食卓にのぼる回数が増えそうです。
日本農業新聞
長野市や松本市では、5日と6日の農産物の秋祭りにおいて、福島県農産物加工品の支援セールが行われました。風評被害に負けないでほしい気持をこれからも送りたいと思います。
震災を機に自然エネルギーへの関心が高まっていますが、長野市の鬼無里地区では農業用水路を使用した小水力発電がスタートしました。山村であり、日照時間が太陽光発電の効率が悪く、豊かな水資源を、鳥獣被害対策のために設置する防護柵に活用するとのことです。
日本農業新聞
信毎Web
野田首相のTPP関係国との協議開始表明。みなさんはどう思われましたか。我々自身の生活に大きな影響をもたらす問題であるのに、この1年間ほとんど政府からは、十分な情報公開はなく、また国民的な議論もされていませんでした。既にTPP交渉の大枠は合意され、アメリカ議会からも厳しい注文(米国産牛肉の輸入規制撤廃、自動車市場の規制改善、日本郵政の優遇措置見直しなど)もあります。原則として10年以内で関税撤廃というルールという中で、いったい世界に誇る日本の医療制度、日本の伝統文化、美しい農村をどうやって守っていけるのでしょうか。国民生活にかかわる問題であり、引き続き情報公開を求めたいと思います。自由貿易は、経済性を追求するものであり、単純な経済的価値を越える山間の棚田など日本の原風景を支えてきた田園が消えてしまうのではないかと危惧しています。そしておそらく間違いなく、協定が発効するような事態となれば、我々の食料のほとんどを海外に依存することになってしまう危険性があります。異常気象や震災などの不測の事態。世界人口が70億人を超え、中国やインドなどの新興国の食の欧米化がすすむ中で、今後も日本が食料を安定的に確保し続けられる保障はありません。仮に輸入できたとしても、それは世界の栄養不足人口10億人にいきわたるべきであった食料や水を奪い、そして環境を汚すことにもつながるのではないかと思うのですが・・・。
http://www.think-tpp.jp/what/index.html
この季節は、何といっても新そばのおいしい季節。朝晩冷えてきましたので温泉とセットで長野の晩秋をお楽しみ下さい。今年、安曇野を舞台にしたNHKの朝ドラ「おひさま」を機に安曇野市内のそば店など50店が、今月末まで新そば祭りを開催しています。
http://www.azumino-biz.net/
その他多くの地域で今週末もそば祭りが開催されています。
飯田市 天龍峡そば祭り
上村新そば祭り
飯山市 寺の町いいやま新そば祭り
小谷村 おたり新そば祭り
長野市 「善光寺寺町そば」キャンペーン
戸隠そば祭り
信濃町 小林一茶忌全国俳句大会・新そば会
*巻頭のカバー写真。「信州の伝統野菜」に指定されている諏訪市特産「上野大根」の天日干しが始まっています。乾燥した空気のなか秋の日差をいっぱい浴びて、この大根すだれは季節の風物詩にもなっています。

*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。