新信州暦 次々と訪れる花の便りにおぼろ月

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新しい年度がスタートしました。企業や学校では新しいメンバーが加わり、空気も一新されます。今年は暖冬で雪も少なかったため、既にタイヤを履き替えたユーザーもいると思いますが、ここ1週間は寒のもどりで冷え込み、長野市内でも27日の朝、車のボンネットの上に5cmほどの雪が積もっていました。平年より早い桜の便りも一時足踏み状態です。hana.gifとは言うものの、そろそろお花見の予定を立てないといけません。信州はこれから花の便りが一気に訪れ、花盛りの季節を迎えます。桜だけでなく、桃やあんず、りんご、なしの花など長野県ならではの味わいがあります。南信州から北へ移動しつつある長野県の桜についての最新情報は信州さくらだよりから。

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上田市では、信州国際音楽村すいせん畑において、28日から「すいせん祭り」がはじまりました。昨日あたりですでに4分咲き。入園は無料です。4月19日(日)まで開催されます。

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毎年恒例の、北信州に遅い春を告げる月遅れの中野ひな市が、本日4月1日まで行われています。土びな展示即売会、土人形を模した大灯籠びなの練り歩きなど、中野の街は遅い春の活気であふれます。最終日ですが間に合うのならお出かけを。

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また今日1日は、エイプリルフール。16世紀のフランスでは3月25日が新年で、それから一週間はプレゼントをあげたりもらったりする習慣でしたが、1582年に1月1日を新年とするグレゴリアン暦を採用したことに反発した人々が4月1日をウソの新年の始まりとして馬鹿騒ぎをするようになったことが由来のようですが、さて今年はどんなニュースが世界を流れますことか。

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4月になると農作業の方も、いよいよ活発化してきます。水稲は、は種、育苗作業が本格化し、田植えに向けた準備がすすみます。アスパラの出荷も大忙し。南部の上伊那・下伊那、北部の長野市・中野市ではハウス栽培のアスパラガスの出荷がピークを迎えました。4月中旬以降になれば露地物もお目見え、こちらも5月中旬にピークを迎えます。レタスやハクサイといった葉洋菜やキュウリやトマトといった果菜類も育苗が進んでいます。レタスの産地で知られる塩尻市洗馬では定植がはじまり、5月の連休明けには出荷となりそうです。また中野市では加温ハウス栽培のサクランボの出荷がはじまりました。5月下旬からは人気のサクランボ狩りも開始されるようです。

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日本一のあんずの里千曲市森・倉科地区では明日2日(木)から17日(金)まで「あんずまつり」が行われます。「一目10万本」といわれるだけあり、山も里の家も薄紅色に染まります。あんずの里開花状況は、今週の表紙のように咲いているものもあるものの、まだ大半はつぼみの状況です。でもあんずの木全体がオーラのようなもので包まれていて、あんずまつりの最初の週末あたりに見ごろとなるような気がしますが。なお千曲市では「日本一のあんずの里マップ」をはじめとした観光パンフレットを郵送で送ってもらえます。申込サイトは「ここ」です。

*巻頭のカバー写真を入れ替えました。top_090401_small.jpg3月27日の日曜日に「日本一のあんずの里」として知られる千曲市の森地区で撮影したあんずの木です。長野地方気象台が3月18日に発表した開花予想日は4月1日でしたが、その後の寒の戻りでもう少し先にずれこむかも知れません。この日もほとんどがつぼみという状況の中、わずかに咲いている枝をとらえてシャッターを切りました。青空とあんずの花のほのかなピンク色とのコントラストをお楽しみください。


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「照りもせず 曇りもはてぬ 春の夜の おぼろ月夜に しくものぞなき」という歌が新古今和歌集のなかにあります。大江千里(おおえのちさと)という歌人が残したもので、「春の夜のおぼろ月夜は、てるでもなく、曇るでもないけれど、そこがいいのだな」といっています。さくらが咲く頃になってようやく夜に外を歩いたりするようになり、空を見るとおぼろ月、そのとき季節が本格的に春になったことをわたしたちは実感するのかもしれません。2日は上弦の月。これから一週間でどんどん月は大きく、おぼろになります。そしてさくらが満開になるころには、満月かも。

5日は二十四節気のひとつ「清明(せいめい)」です。暦便覧には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也」とあります。今までわからなかった草木の芽がなんの芽かわかるようになるといっています。shishimai.jpg天保新撰永代大雑書版暦大成という江戸の暦には「春陽いよいよさかんにして天(そら)長閑(のどか)に晴れ渡る故清明といえり」とあります。この日はまた、日曜日の日ですが小海町では、江戸・元禄時代から伝わる獅子舞と三番叟(さんばそう)が行われ、その年の豊年を祈る祈年祭が行われることになっています。

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今月5日日曜日から5月31日まで長野市の善光寺では、7年に一度の御開帳がとり行われます。先月29日には大回向柱の受入式が、この3日は建立式が行われるなどいよいよムードが高まってきました。また、長野だけでは方詣りであるとして、飯田市座光寺にある元善光寺においても同期間御開帳が行われます。さらに今年は信州善光寺御開帳に合わせて元善光寺だけでなく、山梨県甲府市の甲斐善光寺、愛知県稲沢市の祖父江善光寺東海別院、岐阜県関市の関善光寺、岐阜県岐阜市の岐阜善光寺六善光寺でも同時に御開帳がおこなわれます。また信州長野の善光寺の御開帳は、JANIS ネットワークによって4月5日から5月31日までインターネットで映像が配信されます。ライブ映像は「ここ」から。

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indexarrow.gif 長野県の春の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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