北アルプス山麓に広がる安曇野は、標高600~700mと高く肥沃な土壌と、国内有数の日照時間、昼夜の寒暖差や降水量の少なさという地域特性があります。
令和5年度は春先の凍霜害の影響により、皮の一部に障害を伴う「サビ果」や、10月初旬の強風によるスレなどが目立ったものの、生育は前進し、糖度が高く、食味は良好。今年もおいしい「サンふじ」を全国へ出荷しています。
そして、ふじには二つの呼び方があります。りんごとしての品種は同じですが、有袋ふじとサンふじです。どんな違いがあるのか。今回は、りんご部会長の西牧幸則(にしまき・ゆきのり)さんの圃場で取材しました。
有袋ふじは文字通り袋掛けを行っているため、鮮やかな紅色でつるつるつやつやです。ずば抜けた甘さはないものの、袋掛けによって病害虫から果実を守る効果と貯蔵性が高くなるのが特徴です。
それに対しサンふじは、袋を使用せず、太陽の光をいっぱい浴びることで甘みが強いりんご本来のコクがあります。貯蔵性は有袋に比べて低いといわれています。
サンふじという名前は、太陽(SUN)の日差しをたっぷり浴びて栽培されることに由来します。全国的には、袋掛け作業に手間がかかることから近年、無袋栽培が増えている傾向です。
サンふじは日光を浴びることで蜜入りが良く、濃厚な甘みが増し、ほどよい酸味とのバランスが絶妙で、歯ごたえも抜群なのです。
おいしいサンふじを選ぶためには、次のポイントを意識して選んでみてください。
1.表面が赤色に色づき、皮に張りがあるもの
2.お尻に丸みがあるもの
3.お尻の部分が飴色になっているもの
4.ツルが太く、深く窪んでいるもの
サンふじは10〜12月に旬を迎えます。そのまま食べたり、ジャムやアップルパイに加工してもおいしいです。
JAあづみ農産物直売所「ハイジの里」では、JAあづみ管内で生産されているりんごを使用した「アップルパイ」を販売しています。玄米の香りと濃厚なバターの風味がして、甘さ控えめ。お土産やおやつにぴったりです! ぜひ、直売所へ足を運んで、食べてみてください。
最後に、りんご部会長の西牧さんに話をうかがいました。りんご作りは猛暑下での作業や異常気象の影響を受けて大変ですが、「おいしかったよ」と声をかけてくれる消費者のため、1個1個、我が子のように大切に育てているとのこと。
「おいしいりんごを1個でも多く全国のみなさんにお届けしたいです」
私たちが普段から当たり前に食べているものには、農家さんの汗や涙、そして努力など、たくさんの思いが詰まっています。一つひとつ愛情込めて作ったりんごをたくさんの人に食べていただき、この思いが届いたらと思います。
ぜひ、今が旬の「サンふじ」を手に取って、堪能してみてください。
JAあづみのりんごは、この箱でみなさまのもとへ!
\あづみのサンふじが無事みなさまに届きますように!/