新鮮・安価・安心に加え、
ご当地ならではの「+α」があるのが直売所の魅力。
農業とおいしいものを愛する編集部が信州の東西南北をかけめぐり、
知る人ぞ知る穴場商品から噂の仕掛人まで、
信州の直売所の魅力をあますところなくお伝えします!
安曇野市の東端にある「ファーマーズガーデンあかしな」は、地元の利用者が多い"まちの八百屋さん"。とはいえ、春は山菜やタケノコ、夏はナスやキュウリ、トマトなどの夏野菜やスイカ、これからは巨峰などのブドウのほか、雑キノコ、マツタケなどにも期待が寄せられる、地域の自慢が詰まった直売所です。
長野自動車道安曇野インターから犀川に沿うように北上する国道19号線。安曇野市明科(あかしな)の「塔ノ原」の信号を、安曇野・池田町方面へ進んだところに、JA松本ハイランド農産物直売所「ファーマーズガーデンあかしな」はあります。
「季節の野菜をはじめ、晩秋に干し柿用の渋柿が並んだり、贈答用のブドウやリンゴが並んだりと、ニーズに応えた地域密着型の直売所です」と店長の金子正志さん。観光客はもちろんのこと、地域のお客様に大事にされている直売所です。
トウモロコシ
農産物を出品する生産者は、安曇野市明科地域をはじめ、東筑摩郡生坂(いくさか)村、筑北(ちくほく)村、麻績(おみ)村、松本市四賀地域の380軒。朝採りの農産物や、手作りのおやきや饅頭などを出品しています。
かつては桑園だった斜面は一面ブドウ畑に
ナスやキュウリ、トマト、トウモロコシなど夏野菜の最盛期を過ぎ、これからはブドウが売り場の多くを占めるようになります。
ブランドブドウ「山清路巨峰」の産地でもある生坂村は、昭和40年代まで桑園だった地域を開墾し、61年頃からブドウ作りを始めました。標高600mほどの緩やかな斜面は、昼夜の温度差と犀川の川霧によって育まれる、強い甘みと果汁をたっぷり含んだ良質なブドウの産地となりました。
ジューシーで甘い「山清路巨峰」
除草剤を使わず、有機肥料でのブドウ栽培に取り組む大堀洋幸さん
生産者のひとり、大堀洋幸さん(49歳)は脱サラでブドウ作りを始めて22年。ブドウ棚には袋の掛かったブドウがびっしりと実り、その地面は緑色の柔らかな草が覆っていました。
これは雑草ではなく、あえて草を生やす「草生栽培」です。
「始めたばかりの頃は土が固くて、草も生えないような状態でした」と大堀さん。自ら平飼いしている「岡崎おうはん」の鶏糞を使った堆肥などで根気強く土壌改良に努め、約10年がかりで養分や微生物のいる柔らかい土壌を作りました。
草生栽培は、除草剤を全く使わないため、果樹にとっても、土壌環境にとってもやさしい方法で「土づくりを一番に、安心安全なものをお届けしたい」との大堀さんの思いが込められています。
ブドウ棚の下は収穫を待つブドウがびっしり
約45aの畑のうち、7割近くは山清路巨峰を栽培していますが、現在、多品種のブドウ栽培にも挑戦しています。
例えば、ほどよい酸味が爽やかな「ノースレッド」や、細長い果実が特徴の「サニードルチェ」、大粒で赤い実の「ベニフジ」、11月頃が収穫の冬ブドウ「紫苑(しえん)」などです。夏から冬まで多彩なブドウが味わえるよう、自らも楽しみながら栽培しているのだそうです。
「ノースレッド」などは直売所の売り場に並んでいますが、今後、彩りも味わいも豊かなブドウが並ぶ日も、そう遠くはなさそうです。
酸味が爽やかな「スノーレッド」
細長い実が特徴の「サニードルチェ」
早生のリンゴ
収穫期を迎え、同直売所には今後、巨峰などのブドウをはじめ、つがるやシナノスイート、秋映(あきばえ)、シナノゴールド、サンフジなど多品種のリンゴが並ぶ予定です。
また、松本市四賀地域は県内屈指のマツタケの産地でもあり、「今年の出来」に地元の人たちも期待を寄せる季節です。
加工品では、ニジマスの唐揚げ「「円揚(つぶらあ)げ」」や、灰焼きおやき、地元産の青大豆を使った「もえぎどうふ」などが人気です。
ニジマスを開いて唐揚げにした「円揚げ」。甘辛の味わいが人気
2016年11月19日(土)、20日(日)には周年祭を開催予定。地元産の野菜や豚肉を使った豚汁や、とろろご飯の振る舞いもあります。
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